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冒頭の話のように、多くの人は、ただ、盲目的に『床が下がっているのはおかしい』と感じ、それが問題工事ではないのか、という疑問を必ずと言っていいほど持ってしまいます。
しかし、上で説明したとおり、下がっていることがすぐに構造的な問題があるとか、あるいは性能表示制度で言う瑕疵にはつながらない。ということを理解しておく必要があります。
つまり、床下がりの問題は、構造的に大丈夫なのか。という側面と、感覚的に床が凸凹している建物は良い建物なのか、といった仕事の出来不出来の問題の2つに分けて考えておく必要があるのです。
後者の問題は、床がどの程度まで下がっていると許容出来ない問題か、ということで、その目安が多く集まると社会的コンセンサスとなり、その目安は社会通念という言葉に置き換えられます。
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床が○mmも下がるのはおかしい、という事が大多数の意見の場合、それが社会的コンセンサスとなり、社会通念となれば、それは民法の概念で言う社会通念から逸脱した状態であり、是正が必要なもの、ということになります。
しかし、残念なことは、これらコンセンサスや社会通念には明確な基準がありません。そのため、これら社会通念の判断は、人によって感覚的な差が生じやすく、法的な規定値が無い以上、裁判にも馴染みにくく、当事者同士(施主と請負者)の話し合いによってしか解決出来ない問題となりやすいのです。
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改めて言うと、床が下がっている、という問題は、明確に構造基準などから判断出来る問題と、そうではなく社会通念上の概念(仕事の出来不出来)から判断しなければならない問題の2つがあるのです。
そして、多くの方は後者の社会通念上、床が下がっているのはおかしい・・無意識にと感じ、それが同時に、構造的に大丈夫な建物なのか、という前者の問題にまで想像を膨らませているのがトラブルの原因なのです。
後者の問題は構造的ないわば建物の危機に直結するような大問題ではなく、むしろ、良い腕の大工、悪い腕の大工といわれるような抽象的でとらえどころのない評価の下しにくい問題です。
その上で、前者(構造的原因によるたわみ)が現実なら、早急な対処が必要になりますが、後者の腕の善し悪しに類するようなことが原因の場合は、地道な相手との交渉しか解決の手段はありません。
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