住宅事件簿

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業界による
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帰趨本能と巣作り本能

いいお客さんに恵まれて
『善意』が生むトラブル

■事件いろいろ
『傾き』事件
「建て替えろ!」は、
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ウソのようなホントの話
モラルなど無い
後付け太陽光発電工事
悪質リフォーム詐欺−1
悪質リフォーム詐欺−2
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シーリング劣化と雨漏
未熟化する配管工
誤解 床のたわみ

■間違いだらけの
     耐震リフォーム
正しい施工と事例1.2
事例3と、起こる理由


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間抜けな断熱工事
経験に勝るもの無し
小屋裏換気の実力
冬の過乾燥に要注意

■土地の事件簿
こんな土地まで売るか
ブロック土留めに
        建つ家

急傾斜地に建つ家
よう壁にまたがる家

■意外と多い漏水事故
給湯管から漏水
設備工事の不備
コンクリートの誤解

■欠陥工事の定番
耐震金物の不備
内部耐力壁の不備

■ログハウス
ネバー・ギブアップ!
俺たちは、無責任さ!

■揺れる〜建物
建物が揺れる〜3
3階建てが割れる〜2
3階建てが揺れる〜1
浦島太郎−事件

■基礎編
基礎に雪がかぶった2
本当のべた基礎事件
基礎に雪がかぶった


 

 

 
■事件の概要

・近畿地方
・軸組工法、戸建て住宅


 写真のように雪の降る日に、せっかくかけた養生シートがめくれてしまった。基礎は大丈夫なのか?
 という心配そうな問い合わせをいただきました。


 

 事故のあったこの地域は年に1〜2回は雪が積もる地域(数センチ程度)ですが、たまたま基礎立ち上がりのコンクリートを打設し、シート養生をしていたにもかかわらず、その夜に雪となり、強風によって養生シートがめくれ上がり、めくれた部分に雪が積もるというアクシデントに見舞われました。

■対応

 コンクリートを打設した直後のため、話し合いの結果、コンクリート強度の基準となるコンクリート打設後28日目にシュミットハンマー試験を行い、その結果によって工事を続行するか、基礎を解体するかの決定をすることになりました。

注:コンクリートは右図のように順次、強度が増していくため、打設直後に検査を行っても意味がありません。強度試験のブレ(偏差)を少なくするため、最低限、コンクリート打設後2週間は必要です。

■既存コンクリートの強度試験の方法
 コンクリートの強度を確認する方法は大きく2つあり、ひとつは写真のようなシュミットハンマーという道具で簡易に強度測定をする方法。もう一つは実際にコンクリートのコアを抜き、圧縮強度試験をする方法です。
 前者のシュミットハンマー試験は、既存の基礎を壊すことなく、何カ所も測定できる反面、試験結果は少しバラツキが生じます。
 後者のコア抜きによる実物の圧縮強度試験は、正確な強度がわかる反面、基礎自体をくり抜くため、数多くの試験体を採取することは出来ません。

■試験結果
 右の写真はシュミットハンマーによる強度試験の当日の基礎ですが、この建物では、基礎の立ち上がり部分、基礎の底版部分をあわせ、30カ所以上でシュミットハンマー試験を行い、養生シートが外れた部分では設計強度の18kN/mm2に満たない16kN/mm2程度の強度しかなく、それ以外の部分ではいずれも設計強度の18kN/mm2をクリアしていました。
 クラックもなく、基礎の外観はきれいな状態でしたが、結果として、アクシデントであったものの、一部であれ設計強度に達していなかったため、基礎を解体し、再度基礎工事を行うことになりました。

■教訓

1)この建物の基礎では、冬季のコンクリート打設にもかかわらず、コンクリートの温度補正を行わず、18N/mm2という冬季としては非常に低いコンクリート強度で打設していたにもかかわらず、28日強度では設計上必要な強度の18N/mm2をクリアしていたため、温度補正などを行い、27N/mm2程度のコンクリートで打設していれば最低限の設計強度はクリアし、基礎の再工事もなかったでしょう。
逆に言えば、最低限のシート養生をするだけでも、強度発現には効果的。

2)打設直後にコンクリートに雪がかかったものの、コンクリートの凍結は起こっていなかった。
■用語解説
N/mm2

コンクリート強度の単位。ニュートンパー平方ミリメートルの略
18N/mm2とは、10cm角の柱で約18トンの重さに耐えられる強さ。

28日強度 コンクリートはすぐに強度を増すわけではなく、1年以上にわたって強度を強くしていきます。しかし、コンクリート打設後1ヶ月以上から後の強度の伸びは少ないため、コンクリート打設の28日目の強度をそのコンクリートの強度としています。
設計強度 構造上必要なコンクリートの強度で、コンクリート打設後28日目の強度が設計強度を上回っていればよい。 一般には18〜21N/mm2を設計強度としている。
温度補正 コンクリートは暑ければはやく強度が出、寒ければ強度の発現が遅いために、冬季は少し強度の高いコンクリートを打設することによって、28日目の強度が確実に出るようにする補正措置。
凍結 コンクリート内の水分が凍結し、コンクリート強度が出ない事もあります。そのため、コンクリートは2℃を下回らないように養生しなければならない。

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教訓を生かす。できてるかな?

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