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日射しの科学

1.わかると面白い-   日差しを科学しよう

sue04-1g.jpg (15564 バイト)何気なく、庇や屋根の奥行きをきめていませんか。
本来、庇や屋根は、雨を防ぐとともに、夏の光をさえぎり、冬の太陽を部屋に入れることを大きな目的としてきました。

狭い敷地の中に、できる限りの建物を入れなければならない。2階建が多い。などの理由から、最近はそれほど真剣に屋根や庇の奥行きを考えることが少なくなりました。

しかし、日差しは科学できるのです。
自分の土地で、たとえば夏、何時に、どんな角度で部屋に日差しがはいってくるのか。あるいは冬、どこまで日差しが差し込むかを計算することができます。

建物の西角に、少し袖壁をもうけるだけで、西日をさえぎることも出来ます。
一度、電卓と分度器と地図をもって、太陽を科学してみませんか。

2.四季でこれだけ変わる-   太陽の入り方−1

下の図は、北緯35度(中国地方から東海地方を結んだ線)の冬至・春分秋分・夏至の8帖の部屋への太陽の入り方です。
窓の大きさは幅2m高さ2mとしています。

●夏至の時、窓の直上に約60cm程度のひさしをつければ、夏の日差しを部屋の中に入らなくすることがわかります
●また、庇がない状態では、冬至の時、部屋のほとんど奥まで日がはいるのがわかります。
●そして、夏至の西日は、まともに立ち向かってもどうしようもないほどの日差しの入り方です。
●東面に窓をもうければ、午前中だけですが、春夏秋冬を問わず、比較的均等な太陽の入り方になっています。

sue04-2g.gif (12261 バイト)

3.法則を知る-   太陽の入り方−2

人間が宇宙にいける時代ですから、当然といえば当然ですが、太陽の日差しには一定の法則があります。

●方位角
その時刻に太陽が北を中心としてどの角度からさしてくるか。という角度です。
■倍率
その時刻に、太陽の日差しがどのくらいの距離があるか。

sue04-3.gif (1917 バイト)

sue04-4.gif (2532 バイト)

4.南と北でこれだけ変わる   北緯35度地域の太陽

時間

冬至

春分・秋分

夏至

午前 午後 方位角 倍率 方位角 倍率 方位角 倍率
7 17 . . 81.3 4.6 102.1 2.1
8 16 53.4 6.7 71.7 2.2 94.5 1.3
9 15 42.9 3.1 60.2 1.4 85.9 0.9
10 14 30.4 2.1 45.2 1 74.2 0.5
11 13 15.9 1.7 25.0 0.8 52.5 0.3
12 0.0 1.6 0.0 0.7 0.0 0.2

注)日本の北に行くほど、太陽は浅く入り、倍率も長くなります。
反対に南に行くほど、太陽は上から差し込み、倍率も低くなります。


■この表の見方
この表がわかりにくいというご指摘があったので、少し例示してみました。

■人の影の例
自分の影がどうできるのか、ということを例にすると非常にわかりやすいですよ。
方位角とは、北を基準にしてできる影の角度のことです。自分の立っている位置から北を基準に角度を描いてみましょう。冬至の午前10時は、上の表のように30.4度の角度で影が伸びます。同時に14時も太陽が西に動いて角度が反対になるだけで同じ角度の影ができます。
そして、影の長さは、そのときの自分の身長x表の中の倍率を掛け合わせます。たとえば、冬至の午前10時か、14時には、身長1.6mの人の影は、1.6x2.1=3.36mの長さができます。

冬至の正午は、影の角度は0。すなわち北を向いていますが、影の長さは1.6倍ですから、1.6x1.6=2.56mの影ができています。

夏至の正午は、影の方向は0度で北ですが、影は1.6x0.2なので、わずかに0.32mの影しかできないことになります。

同様に夏至の10時と14時の方位角は74.2度です。冬至の時よりは角度が大きく違いますね。そして壁の長さは0.5ですから、夏至にできる影の長さは身長の半分と言うことになります。

■物の影
これも理屈は同じです。
a.b.cのそれぞれの点の方位角と倍率を一つ一つ考えれば良いのですが、その「物」が同じ高さであれば、時間が決まれば方位角も倍率も同じですから、どこか一点の方位角と壁の長さを出せば、同じ線を平行して引けばいいですね。

たとえば、a点から伸びる方位角を引き、その影の長さを取れば、A線となり、同じ高さであれば、B線もC線も同じ角度、同じ長さの線を平行して引けば、その「物」全体の影がわかります。


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