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台風に備えるなら
台風に備えるなら
 平成16年、日本に上陸した台風の数は10個と、過去最高の回数となりましたが、これからますます台風が襲来する年とそうでない年の格差は大きくなってくるのではないでしょうか。もちろん理由は地球の温暖化ですが、太平洋側の海水温が高くなる傾向にあり、台風が勢力を衰えさせないまま日本に上陸する頻度も高くなると考えられます。
 でもまぁ。台風で家が傾くわけでもなし!! 瓦が飛んでも火災保険で保険金が下りる!!とお考えの方はこの章はすっ飛ばしてしまいましょう。
 台風が建物に与える影響は地理的なものが大きく影響しています。同じ大きさの台風でも、台風銀座と言われる沖縄、九州や四国よりは、関東、中部地方以北では台風が少なく、仮に来たとしても勢力は衰えている傾向にあります。また、同じエリアでも内陸部は海岸沿いよりも風が弱くなる傾向にあります。
 また、建物が密集している地域では、野原の一軒家よりも遙かに風は弱くなっています。そのため、台風による被害と対策は単に建物の形や築年数といったものではなく、どのような地形に建っているのかで大きく変わってきます。
    
■一般的に強風が予想される地域
・傾斜の強い場所・・ひな壇造成地、崖上、見晴らしのよい場所
・風道になる場所・・谷あいなど
・風よけのない広い場所・・田園地帯
・海岸付近・・・岬、半島、海岸沿い

■台風の特性
 これは社会常識のおさらい。台風の強風部分は、台風の大きさによってかわり、小型台風であれば、下の図のように、進行方向から右回りに強く発達し、台風が大型化するほど強風域の範囲は円を描くように広範囲になっています。
 また、建物が台風の右側に位置する場合は、台風通過までの吹き込んでくる南東の風がもっとも強く、台風通過後は北西の風へと変わります。台風が小さいほど吹き返しの風も弱いですし、小型台風では吹き返しの風すらほとんどない台風もありますが、平成16年の台風23号では、吹き返しの風も台風通過後2〜4時間以上にわたって吹く極めて強い台風でした。

       

建物の台風対策

・建物の台風対策

 台風で建物が倒壊した。という話はほとんどありません。台風被害の最たるものは、小さな被害では瓦やカラーベストが飛んだり 大きくなると屋根が飛び、その影響で建物が変形したり、風雨にさらされ、室内が水浸しとなる場合がほとんどです。そのため、建物の台風対策は、屋根まわりの固定方法が台風対策の中心になります。
 ただ、屋根への被害は最初の説明のように地形的な影響が大きく、必ずしもすべての建物にその対策をする必要はありませんから、ご自身の住まいの地形を考え、台風通過前の南東の風が強く当たる場所なのかどうかが、屋根補強のひとつの目安になります。
 その方法には、屋根材そのものの固定をしっかりする方法と、屋根の下地材の固定をしっかりする2つの方法があります。また、それ以外では、台風時の飛来物から窓ガラスが割れるのを防いだり、暴風雨の恐怖感を和らげる対策としての雨戸やシャッターの取付なども併せて考えられます。


■屋根材の強風工法
  通常、カラーベストのような屋根材は釘だけで屋根材を固定していきますが、強風が予想される地域では、右図の部分に釘だけでなく接着剤を塗布しながら取り付けていったり、釘本数をさらに追加して固定していく、といった方法が取られ、強風工法とも言われています。
         


■あおりどめ金物
 軒先が浮き上がっていかないように、壁から屋根下地材を固定する金物をおあり止め金物といい、2X4工法では法律で義務づけられていますが、軸組工法ではあまり採用されていません。しかし、単に釘で屋根の下地材(垂木・・たるき)を止めているだけよりも遙かに強い固定ができます。他よりも強風が 予想される場所では、是非採用したい方法です。

■雨戸、シャッター

 高層マンションなどの高い建物では、耐風圧、水密性の高い専用のサッシが使われ、高さ30mのマンションでも台風の風にはびくともしませんが、住宅用のサッシは、せいぜい3階建て住宅程度の高さで使われることを想定しているため、高台など、特別に風が強い場所は、サッシだけに頼らない備えが必要です。そういう場所で住宅を建てる場合は、雨戸やシャッターも備えておいた方が賢明ですね。
 最近は、外観重視などで雨戸やシャッターをつける家が少なくなってきましたが、普通の地域でも、これらの道具は台風の恐怖感を和らげたり、飛来物から窓ガラスを守ったりする効果が十分に備えていますょ。南東方向に大きな開口部がある住まいでは、一考の余地のある道具です。



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