知って納得構造科学住まいと法律・タイトル

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6帖に何人乗って大丈夫?


 

 

 
知って納得構造科学−床はなぜきしむ

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素朴な疑問ですが、6帖の部屋には、いったい何人まで居れるのでしょうか。
10人乗って床は落ちないのだろうか、と思いませんか。

でもご安心を。

建築基準法では、住宅の床面積1m2当たり180kgの重さがのってもよいような床を設計しなさいとされています。
6畳では、部屋の広さは2.73m×3.64m。それに180kgをかけると、1,788kg
大人一人を75kgとすると、1,788kg/75kg=23.8人。
つまり、大人が二十数人乗っても大丈夫なように作らなければならない。

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時には、部屋を歩くと床がギシギシなったり、ふわふわした感じを持つことがあります。
床がフワフワする原因は2つあります。
1つは、床を支えている梁が限界を超え(落ちてしまうことではありません)きしんでいる場合。もう一つは、床を固定している釘や梁と梁をつなぐボルトなどがゆるんで鳴る音です。
そのどちらも、次のことが原因となっている場合が多いのです。

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プラスチックの30cmの定規を下の図のようにすると、定規がしなりたわんできます。
床も同じ事です。ある限度を超えると、歩くとふわふわした感じになります。
繰り返しこういう状態が続くと、梁や床材を固定していた釘もやがては緩み、ギシギシと鳴ってくるようになります。
もちろん、床鳴りはお粗末な施工上の手抜きからくる場合もあります

定規を立てた場合

定規を寝かした場合


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木は一般に杉より松、軽い木より重たい木のほうが、たわみに抵抗できます。
もちろん、一般的な強度も強くなります。
また、上の図からもわかるように、使われる部材の高さが高いほどたわみに抵抗できます。
下の図を例に計算してみましょう。(一番弱い杉で計算しています)

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正しい材料と大きさの場合、たとえ大人が25人乗っても床がたわむ量は、わずか5mmです。この場合のたわみは、182cmに対しての量
もちろん、大人が25人も乗るようなことはありませんから、普通に生活する分には、全く感じません。
ところが、真ん中の梁の高さを15cmに変え、大人が25人乗ると、たわみは13mmにもなってしまいます。
また、直接床を支えている根太(ねた)の高さを9cmに変えるとたわみは9mmとなり、もしここに、大人が2人集中して乗るとたわみは11mmになってしまいます。

おそらく、歩くだけでギシギシいっているに違いありません。

建築基準法では、床材のたわみはスパンの1/250以下と定められています。
(上の図の場合は、273cm÷250=1.09cm以下)
たわみの計算式には、複雑な式を用いますが、ここでは割愛しています。
また、材料もそり・割れ・欠損のない材料を用いたという前提です(これは施工時の材料選定の問題です)。

根太(ねた)…梁と床材の橋渡しをする材料
(なにか由来がありそうな名前ですが単にそういう名称と考えてください)

 

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難しい話はともかく、木造の建物でも(もちろん鉄骨やALCの床も同じ)用途に応じた材木と必要な寸法の部材を使い、正しく施工すれば6畳の部屋に20数人の大人が入っても大丈夫だし、普通に生活していて床がきしむなどということは起こり得ないのです。
従って床がきしんだりするのは、ひとえに施工技量のなさか、材料をケチり施工の手を抜く手抜き工事以外の何者でもありません。
床はきしむものだとは、決して思わないでください。
もし、建て売り住宅でこのような現象があれば要注意物件です。


とはいうものの、最近はこの手のトラブルは極端に少なくなっています。その理由は
1.製材工程で太い木材を使う傾向がある。
  (以前は、限界ギリギリの細い木材を使っていた時期があった。)
2.剛床を採用するなど、床のキシミが出にくい構造を使っている
  (根太を使わない構造のため、強い)
と言うことが上げられます。


■床鳴り
同じような現象で、床の強度ではなく、床材の取り付け方法が不良で「床鳴り」という現象を起こすことがあります。歩くと床がギィギィ鳴ったり、ギシギシと鳴ったりします。これは上の説明の強度不足ではなく、床材の施工不良です。


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