35年目のオーバーホール

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今回のテーマは、50年もつ家を作ろう。というテーマですが、どこに価値観を持ってくるかでなかなか難しいテーマです。普通に建てても、十分に35年以上は持つのが今の建物ですから、あとは、出来る限りメンテナンスがいらない建物が良いですね。
若い頃は子育てと家を持つことに給与の大半が必要でした。 少しゆとりの時間が持てた定年後もあっという間に通り過ぎ、そのあとには、病院通いと医療費にシフトしていきます。だから、歳をとれば取るほどメンテの不要な家がよい。

そうすると、
長持ちする材料は何なんだろう・・
メンテのいらない材料は何なんだろう・・と考えがちですが、
もっと大事なことは、
経年劣化の現れ方は人間と同じで、家ごとに、完全に違うと思っていた方が良いです。
瓦のメンテはこうだ。タルタルの外壁はこうだ。と決めつけない方が良いです。
そして、築35年目は、仮に35才で家を建てた人は、ちょうど70歳前後になっています。いよいよ定年後の老後の生活です。
そうすると、あまり、材料の優劣を一生懸命考えるよりは、築35年目に屋根も外装も総点検をして、後の15年20年(築50年)を安心して暮らせるというメンテナンス計画を持っておいた方が賢明でしょうね。
そのときの費用はおおざっぱに300万円です。
いわば、オーバーホールで、劣化しているところを直し、雨漏りがしないように建物余命を確実にする機会をキチンと設けることですね。
もちろん、それ以外に新しい住宅設備を入れたり、内装のリフォームをする費用は別に必要です。

もっとも今は、そういう予算が必要だと心構えをしておくだけで十分。
さぁ~。これから住宅ローンを返していくぞ~。なんて時に35年先の300万円の積立計画なんか考える必要は全くありません。
そして、材料は自分の好きなものを選べばいいと思います。
人間も身体にガタが来るのは50才を超えてからです。60才の歳を聞くようになってくると、少しずつですが「老化」を身近に感じるようになります。
でも定年前後に一度人間ドックに入り、キチンと点検をして、あと10年を安心して過ごす。
そういう意味でも、築35年は人間でいう定年の年代、オーバーホールの年令でしょう。
そしてその後は、住宅ローンも無くなり、お金の心配をせずに安心して過ごせると良いですね。

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