住宅性能と記号住まいと法律・タイトル

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●性能表示制度ダイジェスト
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構造の安定性(耐震性)
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劣化の低減(耐久性)
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温熱環境(省エネ性)
空気環境(シックハウス)
高齢者への配慮
音環境
防犯に関すること

●住宅性能と記号
○断熱系
C値 :相当すきま面積
K値 :熱貫流率
Q値 :熱損失係数
○防音系
L値 :床の遮音等級
T値 :サッシの遮音等級
D値 :壁などの遮音性能
○木材系
D1材:木材の耐久性区分
KD材:乾燥木材
○地盤系
N値 :地盤強度の指標
○シックハウス
Fc値:ホルムアルデヒド

●住まいの防犯対策
ドロボウの手口と侵入口
防犯対策の基本
それぞれの場所の防犯対策
ガラス知識・CPマーク

●住宅の防音と遮音
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●性能ミニ知識
長期優良住宅


 

 

 
住宅性能と記号−C値:相当すき間面積

建物の床面積1m2当たりのすきま面積。

延床面積120m2の建物のすきま相当面積は、C値2.0の場合、建物全体で240cm2存在すると言うことです。
C値が小さいほど気密性は高くなります。

1.なぜ、C値が生まれたのか?
 この指標は、昭和55年、エネルギー使用の合理化に関する法律に基づき、「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主判断の基準」という法律がベースとなり、公庫融資に代表される、省エネルギー仕様や次世代省エネルギー仕様の断熱基準が作られ、その中の気密性能の確保を目的として制定されています。
 もちろん、どのような断熱性能を求めるかは、建築主の自由裁量に任されていますが、判断の指針となるのが、公庫 の省エネルギー仕様や、次世代省エネルギー仕様と呼ばれる断熱性能です。
2.気密性能の実態
 この法律が施行された後、研究機関や研究者の報告では、次のような実態があります。

■既存建物の実際

右の図は、実際に既存の建物の気密測定を行った結果を示しています。
やはり、古い建物ほど気密性能は悪く、RC造の集合住宅でも、5.0程度の低い性能しか持っていない建物もあります。

気密化工事の実測値

 右の図は、1995年当時に気密化工事を行った建物を実際に気密測定を行ったものです。全体で48戸の住宅を測定しています。

在来工法ほど、C値のばらつきが大きく、パネル化工法や外断熱工法は安定しています。

また、2x4工法もばらつきはありますが、測定結果の中心域は2.0を下回っています。

在来工法ならば、パネル化工法がお勧め、2x4工法ならば、比較的安定して性能が確保でき、外断熱工法はバッチリ、といった感じですね。

3.地域によって異なる性能要求

気密性能は、地域によって要求度合いが異なっています。

北海道、青森県、秋田県、岩手県地方では、C値が2.0以下となる住宅を気密住宅と規定しています。

また、それ以外の地域では、C値が5.0以下の住宅を気密住宅としています。

注:実際は都道府県単位ではなく、市町村単位で決められています。
4.工法の違い

 地域によって、要求されている気密度合いが異なるため、気密化工事の方法も微妙に異なっています。
 代表的な工法は、気密シートを床、壁、天井に貼る方法ですが、細かな部分では、サッシやコンセント部分は、切りっぱなしでも良い地域と、気密テープを張る必要のある地域。
 あるいは、合板だけで床の気密がとれるとされている地域と、気密シートをはる必要のある地域等々、求めるC値の値によって施工方法は異なります。
下図は、C値2.0〜5.0程度の場合に想定されている工法です。


 また、パネル化工法は、構造用合板と発泡系断熱材が一体化したものを気密パッキン、あるいは気密シートで施工するなど、開発メーカー固有の気密化仕様を定めています。

5.気密性能の劣化

■性能に季節変動有り
 気密性能は、同じ建物でも、季節によって気密性能に変化があるようです。
(財)住宅・建築 省エネルギー機構の資料では、夏の方が気密度合いは高く、冬の方が低いという報告を載せています。その差は、10〜30%程度のようです。
 そのため、気密測定を行う季節によっても測定値にばらつきが発生します。

■2年程度で、性能低下後安定する

 また、気密性能は、新築後1〜2年後に、当初の性能の10〜30%程度低下し、その後は安定する、という研究報告を載せています。この原因は、木材の乾燥収縮にあるようです。
6.その他

■メーカーのセールス文句と気密測定
 住宅メーカーによっては、単に気密住宅としか宣伝していない場合と、C値をはっきりとうたっている場合の両方があります。
 もし、あなたが、はっきりとした性能値を定めた住宅を取得したいのであれば、必ず、取得したいC値の値と、気密測定を契約書に含めてください。
なぜなら、C値5.0以下は全て気密住宅だからです。
そして、気候による性能変動や築2年程度での性能低下とその後は安定することを理解しておきましょう。もっとも、その差まで人間が肌で関知できるのかどうかは定かではありませんが。。

■計量換気も重要
 高断熱・高気密とうたえば、計量換気がセットで導入される場合が多いですが、計量換気も給排気口の位置をどこに計画するか、あるいは計画排気量をどう設計するかは、気密化工事と極めて関連の多いものです。
 高性能な気密化工事やC値を求めるほど、計量換気の計画も大切な要素となります。

■ 性能要求をした建築主へのお願い
前述までの説明のように、気密測定を夏に行うか、冬に行うかによって、同じ建物、同じ施工方法でも測定値に変動が生じます。 C値2.0を目標とした建物でも、夏に測定すれば1.9となり、冬完成の建物は1.7で測定されているかも知れません。
また、完成後1.2年は性能の低下があるようですから、測定結果に一喜一憂しないように。

住宅は、工場で作られる工業製品ではありません。組立は全てが現場でのハンドメイドです。
多少のおおらかさも必要です。

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