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見積もり−坪単価と適正価格(注文住宅の場合)

坪単価は、地域によって大きく変わる (注文住宅のデータ)

 下の図は、平成17年度と平成15年度の住宅金融公庫のフラット融資を受けた戸建て注文住宅の坪単価についてまとめた図で、軸組工法や2X4工法などの木造住宅もプレハブ住宅も含まれています。

 大きな特徴として、都道府県によって坪単価に大きなむ差があることが分かると思います。東京都の80万円以上から、地方県の60万円未満まで、地域によって実に20万円以上の差が生じています。 そして、その原因の多くは、原材料の流通価格差ではなく、建物の工事費の半分を占める職人さんの人件費やその会社の管理費(人件費や事務費など)の違いによるものです。

 言い換えれば、県民所得と坪単価には、完全ではありませんが、相関関係があります。県民所得が低い県は相対的に坪単価も低く、同時に物価も低く、地価も低い。反対に県民所得が高いところは、相対的に坪単価も高く、地価も高く、物価も高いという事が言えます。(すべてではありませんが・・)

 また、全国の都道府県単位で坪単価の違いがあるように、同じ県内でもその県の人口集中地域と過疎地域でも坪単価の違いは生じています。

 そのため、坪単価で物事を考えるときは、自分の住んでいる地域の坪単価を知ることが大事で、他府県の坪単価を気にしても全く意味がありませんよ。

■価格上昇局面か?
 また、平成15年と平成17年の2年間を比較すると、坪当たりの単価が5〜10万円も大幅に増えています。
 特に東京、神奈川で坪単価70万円以上から、坪単価80万円以上と10万円以上高くなり、同時に他の地域も5〜10万円程度高くなっています。

 わずか2年間でこれだけの上昇は珍しいですから、景気低迷が一段落し、景気が少し上向いてきたことによって、家づくりにかける予算が大きくなっているのか、あるいは建築資材の高騰などが原因なのかも知れませんが、いずれにしても建てる側としては良い傾向ではありません。

■二極化
 ただ、そうはいっても、タマホームなどに代表されるように、低価格路線で販売しているハウスメーカーも多くなりましたから、一概に悲観する必要はありませんよ。

■公庫統計は、高め傾向
 なお、この表で使われているフラット35融資の統計では、建設費という名目でのデータの集め方なので、人によっては外構工事費が入っていたり、全館空調など特殊な設備も含められたりしているため、私たちが感覚的にとらえている実勢価格(実勢坪単価)よりも少し高めに出る傾向があります。

■都道府県別、フラット35融資住宅の各県別平均・坪単価
●(平成17年度調査) ●(平成15年度調査)
坪単価60万円未満
坪単価60〜65万円未満
坪単価60〜80万円未満
坪単価80万円以上
坪単価−図2
坪単価55万円未満
坪単価55〜60万円未満
坪単価60〜65万円未満
坪単価65〜70万円未満
坪単価70万円以上
坪単価−図1

このデータの元総数は、平成17年度データで、約1万件です。
工法の区分はありません。(全工法を含む)
. ・・「実際の分析データ.xls」は、右をクリック(著者にて加工済み)

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工法の違いによる坪単価 (住宅金融公庫)

 下の図は、住宅金融公庫利用者の平成15年度と平成8年度の工法別坪単価です。(全国平均)
 平成17年度の資料は用意していませんが、概ね、このような状態と考えれば良いですから、便宜上2X4工法の59万円/坪が中心価格帯ですから、上記の都道府県別坪単価から、考えて、
1.2X4工法を考えているなら、都道府県坪単価に同じ
2.軸組工法を考えているなら、都道府県坪単価よりも少し安く
3.プレハブ工法を考えているなら、都道府県坪単価よりも少し高いと考えればいいでしょう。

 ただし、各社競合(合い見積もり)の状態になると、必ずしも、この状態通りの価格差が付くとは限りませんよ。

     坪単価−図3

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坪単価の2つの意味

坪単価−図4

 坪単価という場合、その範囲は言っている人やデータによって実に様々ですが実は、下の2つに大きく別れます。
  • 建物だけを指す場合(ハウスメースーなどの広告の坪単価表示)
    (外構工事や外部の水道、電気、ガスの引き込みは別途で、高額な住宅設備なども含まれていない。安く見せかけるために、地盤調査費、建築確認費用、設計費用なども含めていない会社もある)
  • 建物と外部の水道、電気、ガスの引込みまで含めて、すぐに使える状態
    (上のフラット35の統計データや、分譲、建売住宅の坪単価表示)

 言い換えれば、右図のように、注文住宅系のハウスメーカーの坪単価表示は、建物だけの価格をいい、設備関係の引き込み工事(外部設備工事)を追加しなければ、建物は使えませんし、別途外構工事も必要です。
 この費用だけで、外部設備工事は最低でも(どんなに狭い敷地でも)100万円以上は坪単価以外に必要になります。
 反対に 分譲住宅、建売住宅や建築条件付き宅地などで書かれている坪単価は、すぐに使える状態までの完成度で坪単価を言っています。
 上のフラット35の都道府県坪単価も、融資申し込み段階の建設費という問いかけの質問票なので、すぐに使える状態での坪単価で、かつ、人によってはすでに外構工事も建物を建てる同じハウスメーカーに発注しようと考えれば、外構工事もデータ的に半分程度入っている、と考えた方が良いでしょう。

 また、外部設備工事費や外構工事費は、敷地の形状・道路からの高低差などにより大きく変わります。外構工事費も、前面の車庫部分と門柱を少し整えるだけでも100万円はかかってしまいます。

 つまり、総工事費ということから考えれば、建物だけの坪単価の場合、最低でも外部設備工事100万円に、外構工事100万円の最低200万円は、坪単価に加味する必要があります。

 なお、地盤補強費用も、分譲系、建売系では含まれていますが、建物だけの坪単価広告の場合は、当然含まれていません。
 今までのサポートサービスの事例では、概ね半分程度の住まいで地盤補強を必要とし、その費用は70〜100万円程度必要です。

 結局、どの状態の建物を指した坪単価なのかを知らないと、資金計画に支障をきたすことになってしまいます。

 さらに家づくりでは、これ以外に登記やローンなどの諸費用やカーテン、家具などの別途費用も金額が大きく、資金計画ではおろそかにすることは出来ません。

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適正価格とはなにか

 坪単価という物差しも、上記のように、地域や工法、統計の方法や広告の表現によって違うなど、実はいい加減なものです。
 しかし、間取りも、広さも違い、仕上げや住設機器のグレードも違う住宅では、坪単価も大きな目安になることは事実です。
 では、自分が頼もうとしている建物の適正価格はどうやって知るのが良いでしょうか。

・適正価格には幅がある
 よく工事の単価を気にされる人がいますが、スーパーに買い物に行っても、大根の価格はそれぞれのスーパーで微妙に違います。
 また、家電製品などの価格比較サイト「価格ドットコム」でも、家電製品やパソコンの価格には差がありますね。
 定価がある商品ですらこのような単価の違いがあるのですから、加工賃が必要な工事では、単価が高いか安いかではなく、妥当な価格範囲に入っているかどうかがポイントになります。

・合い見積もり
坪単価−図5 公共事業では適正価格を積算という作業ではじき出し、その価格を上限にして入札をしますが、住宅ではそんなことは出来ません。
 そのため、最初のページで合い見積もりを勧めているように、合い見積もりは、仕様の多少の違いはあっても各社の見積もりを比較して、自分が頼もうとしている建物の妥当な価格がどの程度なのかをつかむもっとも良い方法です。


  見積もり(注文住宅)  
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