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広告のウソ!ホント!−ハウスメーカー標準仕様の怪

 大手ハウスメーカーなどでは例外なく、『弊社の建物は標準仕様で、最高等級をクリアしています』というような表示が多くされています。そして、多くの人はこの広告を無条件で信じ、自分の建物もそうなのだ。と思いこんでしまいます。

積水ハウスの例
三井ホームの例

 でも・・

 多くのこの表示には必ず注釈印が入り、地域や建物の形状等によって出来ない場合もある、と小さな字で書かれています。しかし、そんな所まで細かく見ている人はいませんね。また、耐震性などは、個々の建物事に設計するものですから、人為的ミスが生じます。

 実際に起こった例をご紹介しましょう。


■大手HM:耐震等級3は標準仕様のはずなのにクリアしていない

 よくある広告ですが、『弊社の建物はすべて、耐震等級3をクリアしています』という謳い文句で、当方が送られてきた図面の中の「壁量計算書」をチェックすると、一方向が耐震等級3には届いていない。
 特にイレギュラーな間取りでもないので、おかしいなとチェックをしてみると、その理由は、設計者が小屋裏収納を地震力を計算する面積に入れていなかったり、耐力壁の数値を少し低減して入れていたのが原因でした。

 つまり、そのハウスメーカーでは、耐震等級3を標準仕様としています。と謳いながら、設計の現場では、耐震等級3を意識せず(というよりも社内チェックせず)、さらに法的に必要な面積も入れていなかったという二重のミスを犯して、等級3に届いていない壁量計算書を造り、しかし、仕様書には無意識に耐震等級3をクリアしたチェックマークを入れていたのです。
 耐震性は、断熱材の厚み指定や通気工法と言った仕様書に最初から記載しているだけで進められる物とは異なり、それぞれの建物に応じた設計が必要です。結局、どんな立派なことを書いても、設計者の不注意という人為的ミスはなくせないのです。
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■大手住宅販売会社:弊社の建物はすべて耐震等級3のセールストーク
 東証1部上場、関西でも分譲住宅提供戸数NO.1のある会社では、すべての建物で耐震等級3をクリアさせて提供する。という広告をだし、それをセールストークとしていました。
 しかし、当方がチェックした2件の建物とも、いずれも耐震等級2をクリアしていない。よく聞くと、その会社は、営業は自社社員(歩合かどうかは不明)、設計は自社社員がとりまとめだけで実質の設計は外部スタッフ、工事と監理は完全子会社の別会社という組織でしたが、営業側の音頭とセールストークは立派なものの、外部設計スタッフの動きまで掌握していないために、セールストークと設計が違うというトラブルでした。1件はすったもんだで、準耐力壁も含めて、等級3をクリアさせ、1件は他のトラブルもあったため、解約という形になりましたが、「木のなる話」の中の「基準法ギリギリの耐震性」でも説明しているように、昨今、基準法すら満たしていないノーチェックの販売会社があるのですから、セールストークは、所詮セールストークと割り切るべきか、しっかり履行させるように建築主が注意をすべきか、広告だけではその実態は見えてこないことなのです。
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■○○の住まいは次世代省エネルギー基準をはるかに上回る高性能! 試算Q値(1.99W/u℃
 と書かれれば誰だって、自分の建物のQ値も1.99W/u℃程度あるのだろうと思ってしまいますね。
 でも、実際にその方の建物のQ値を計算すると、2.5W/u℃でした。もちろん、次世代省エネルギー仕様のQ値2.7W/u℃をクリアしているので良いのですが、こうなった原因は、この方のやや特殊な建物形状のためでした。
 Q値は簡単に言うと、建物の床面積と外壁面積、サッシの面積、屋根面積と換気量のトータルを建物の延べ床面積で除した数値です。そのため、右図のように同じ床面積でも、外壁面積が大きくなるような間取りほどQ値計算では不利になります。
 右図では、4マスの面積を同じにして、間取りを正方形と長方形にしています。そうすると細長い間取りの方が外壁面積が増えていますね。その結果、単純な面積比較では1割程度、計算値が増えています。つまり、Q値も高くなってしまう、ということです。
 つまり、Q値の実は、建物の間取りで変化する。すなわた、個々の建物事に違うのです。

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■どっちの施工がベストなの
 下の写真を見てみましょう。
片方の写真は東証一部上場、全国区の大手ハウスメースーの仕事です。もう一方の写真は資本金1000万円にも届かない小さな会社です。そして、どちらも2X4工法です。


 この写真は、次世代仕様ではない建物の断熱材施工風景。
 施工は、資本金1000万円にも届かない小さな会社
 天井面も壁面もすべて防湿シートをきれいに揃えて耳打ちしています。蟻一匹はいる隙間の無いほどみごとな仕事ぶりです。
 断熱材を継いでいる部分もしっかりとテープが貼られています。
  
注:上の写真は、極めて珍しい100点満点の150点の仕事です。これが誰でも出来る標準の仕事だと誤解しないでください。とびっきり上等な大工さんだったのですよ。(私もここまできれいな工事を見たのは初めてです)

 この仕事は、全国区の大手ハウスメーカーで次世代省エネルギーを標準仕様としている会社の施工風景です。一番下の写真が気密シートですが、気密シートを張るから、断熱材はいい加減で良いの?と言いたくなってしまうほど、仕事はする人によって差が出るのです。
  


 会社も大きくなればなるほど、本部が唱えるお題目と、末端の意識の差が大きくなりがちです。耐震性は、個々の建物ごとに考えます。設計者が意識をしていなければ耐震等級3も絵に描いた餅です。断熱材は施工次第でいくらでも変化していきます。Q値計算や断熱材の厚みだけではない世界があるのです。

広告の見方−その1
ハウスメーカーの標準仕様も設計者、監理者、施工者に意識があってのこと。

つまり、どんなにお題目(標準仕様)が立派でも、それを運用する人。たとえば耐震性は個々の設計をしないと確定出来ない要素ですし、断熱性などは、施工者や工事監理者の技量に大きく左右される事柄です。

お題目をそのまま鵜呑みにしないこと。

御社のお題目を達成出来るスタッフは、キッチリ揃えているのかね!
という風に広告を見ていれば、失敗は無いですよ。


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