収納のヒント

家を建ててみて失敗したところはどこですかという質問の第一位は『窓の大きさや数』だそうですが、第二位は『収納が少なかった』というものだそうです。

では、いくらの広さがあれば良いのか、という方程式はありませんが、昔、私が県の住宅供給公社の賃貸マンションの仕事をしていた頃は、床面積の9%だか、12%かを超えろ、という基準があったように記憶していますが、これも一つの目安に過ぎません。
また、私が行っている契約サポートサービスでも、極端に収納が少ない場合は、「収納は大丈夫ですか」というアドバイスは行いますが、これもどの程度の収納が妥当なのかは、その人の生活スタイルそのものなので、意外とアドバイスの難しい部分です。

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収納計画は、個人用と家族用に分けて考える

最近のプランでは、例外なく主寝室+子供室という個室化が完全に定着しています。そのため、個人の収納は、主寝室や子供室に付属する収納スペースで概ね目安が付きやすいのですが、曖昧になりやすいのが、家族共通の収納ですね。
家族共通の収納といえば、季節物である暖房器具や電気毛布、夏の定番、扇風機、ポットといった家電製品、季節ごとの寝具、そして、古新聞や段ボールなどの一次保管場所。その他細々した季節用品や、不要不急品があります。

収納を考える第一歩は、個人の収納と家族全体の収納をはっきりと分けることから始まるような気がします。

奥行き90cmの収納なんかいらない

やや過激なタイトルですが、改めて収納を考えると、現在の生活で置くゆく90cm程度(壁の中心寸法)の収納スペースが必要なものって、実はほとんど無いのです。
洋服は70~75cm(壁の中心寸法)、衣料は50cm程度、季節家電の収納もせいぜい70cm、寝具もベッド派の場合は、布団収納ケースを使えば、写真の少し贅沢なタイプでも、幅90cm、奥行き65cmで収まります。衣料ケースだって奥行き75cmタイプのものは昔の押入に入れるタイプの物で、奥行き55cm程度の浅い物まで多種多様です。

よくよく考えてみると、毎日布団の上げ下げをして就寝する「布団派」以外は、奥行き60cm程度(有効)の収納があればほとんどの品物が入ってしまいます。
もちろん、季節外の布団も奥行き60cm程度の布団ケースに入ってしまいます。
つまり、90cmの奥行きの収納が必要なのは、布団派のための布団以外には必要なさそうなのです。

このようにしてプランを見てみると、意外な傾向があります。

軸組系

もともと90cmが一つの柱の間隔の基準だつたために、今でも漫然と柱割りだけで収納を考え、奥行き90cmの押入のような収納スペースを提案するか設計者が多いですね。

でも、奥行き90cmの収納スペースって使いにくいのです。なぜなら、上で書いたように、収納する物が60cm内外の物が多く、扉まで20cm程度の妙に無駄なスペースが残ってしまいがちです。

2X4系

柱割りという概念が無いため、奥行き75cm程度(壁の中心寸法)の収納スペースと奥行き90cmの収納スペースを意識し果て使い分けている図面が多いですね。

兎にも角にも、『収納とは計ること』から始まります。

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