マイホームの基礎知識−住宅ローンの基礎住まいと法律・タイトル

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住宅ローンの基礎−繰上返済でさっさと返そう

 住宅ローンを借りようとすると、『どれだけ借りられるか』という問題とは別に、どのような借り方が得なのだろうか、という問題があります。
 住宅ローンの借り方で、一つは金利、もう一つは借入期間によって後々の返済額や総支払額が大きく変わってくるのは当然すぎるほど誰もわかっている話ですね。
 これ以外には、元利均等支払い、元金均等支払いという支払い方法も返済額や総支払額に大きな影響を与えます。
一般的には元利金等支払いの方が月々の支払いは一定している代わりに総支払額が多く、元金均等支払いの場合は、最初の支払いは大きいがあとあと楽になり、総支払額は少なくなる、という説明が多いですが・・・・

 でも、実はこの2つの借り方は違うように見えて、あるやり方をすればゴールは同じなのです。

 その前に、元利均等支払いと元金均等支払いのおさらいをしておきましょう。

. 均等支払い 均等支払い
特徴 元金と利息の合計額が返済開始から終了まで変わりません。
返済プランが立てやすく、収入基準からも多くの金額が借りられます。
こどもの教育費用がかかるなど、毎月の返済負担を軽減したい人に向いています。
毎月支払う元金が一定の返済方法で、返済額は毎回減っていきます。

教育費などもかからず、比較的多くの資金を返済できる人によいでしょう。
毎月の支払額 最後まで一定額の支払。 支払開始当初は月々の返済額も多くて大変ですが、借入金残高の減少にともない、利息分の減少ペースが早いので、返済が進むにつれて毎月返済額は減っていきます。
支払総額 元金均等返済に比べてトータルの支払額が多くなります。 元利均等返済よりも支払総額が少ないというメリットがあります。
返済比較
(*1)

総支払額は、15,698,582円
支払額は、毎月37,378円

元金均等よりも787,028円総支払額が多くなる。

総支払額は、14,911,554円
初回支払額は、47,142円で、
最終支払額は23,865円

返済イメージ

*1:借入金額1000万円、金利2.8%、35年ローン

 上の返済比較では、単純に考えれば、同じ金利、同じ支払期間であれば常に返済する元本が一定の元均等支払いの方が、最初は大変でも、総支払額もすくなくて結局良いのではないかと錯覚しがちです。
 3000万円借りれば、157万円も支払総額が変わってくるのですか。

 でも、繰り上げ返済をすると、どちらもほとんど同じ金利負担、つまり、総支払額になるのです。どちらを選んでも最後は同じ。不思議なこの現象をご紹介しましょう。
 どちらも似たような言葉なので、元金均等支払いをさん。元利均等支払いをさんとしておきましょう。 どちらも1000万円を金利2.8%で35年借りたとしました。

●10年後
 さんは、最初の支払いは47,142円ですが、毎月一定の額で元本が減っていきます。10年経てば、さんの毎月の支払額は40,531円に下がっています。そして元金は7,142,920円になっていますが、さんの元金は、8,076,224円でなかなか減りません。その差は、933,304円です。

 でも、さんは、10年間で元金と利息をあわせて5,260,422円支払っています。反対にさんは、4,485,360円しか支払っていません。その差は775,062円です。
 つまり、さんは、さんよりも77万円も多く支払っていますが、同時に借金の元となる元金も93万円も減っているのですね。
 この状態では、明らかにさんの方が有利そうですね。

      

●15年後
 ちょうど15年後、つまり180回目の支払いの時、さんの月の支払額がさんとほぼ同じ、37,198円になります。このとき、さんの支払ってきたお金は元金と利息を合わせて7,590,640円、借金の元金は5,714,380円になっていました。対しては、6,728,040円で、元金は6,884,129円です。
 さんは、支払総額は862,600円多く支払った代わりに、元金が1,169,749円少なくなり、差が出てきました。

      


 仕方ないですね。さんは一生懸命最初のうちに多く支払ったのですから・・・と考えていると、実は、大きな、大きな、間違いなのです。

 

●じっ〜と我慢、じっ〜と積み立て、一気に繰り上げ返済
 ここで仮説を立てました。
 『もし、さんが、さんと同じように、支払っているつもりでせっせと積み立てをして、それを繰り上げ返済すればどうなるのだろうか』と・・ね。

 ちょうど180回目の時にさんとの支払い差額86.2万円を繰り上げ返済してみました。
 そうすると
・ローン支払総額は、金利も合わせて15,117,642円
・ローン完了日は、382回目(31年と10ヶ月)

 なんと、さんの総支払額14,911,554円とあまり違わなくなり、ローンの返済期間は3年4ヶ月も短縮出来たのです。さらに、この3年4ヶ月もさんが支払い続けている金額を預金だと考えて積み立てれば、99万7千円も貯まるのです。

 つまり、さんのように、支払総額が減るからと、最初の苦しい思いをして支払い続けても、さんのように毎月一定額で、楽〜に、しかもさんより多く借りられる方式を選んでも、繰り上げ返済をすればむしろさんの方法でも、ゴールはほとんど同じなんですね。
 むしろ、繰上返済によって期間が3年4ヶ月も短縮されました。

    

 ちなみに3000万円を借りて、金利2.8%35年ローンでも、10年ごとに100万円づつ、合計300万円を3回に分けて繰上返済すると、当初の総支払額4709万円が、4562万円に下がり、返済期間も31年9ヶ月で終わります。


 今回のデータは下の通りです。EXCELをお持ちで、ある程度元金と金利の仕組みが分かれば誰でも簡単に計算出来ますよ。
元金均等支払いの簡易シミュレーション
元利均等のシミュレーション
元利均等+繰り上げ返済のシミュレーション
*お断り:元金均等の方は、端数処理はしていませんので、銀行での実際の支払額とはトータルで2〜300円前後の金額相違があります。
.元利金等の2つのファイルは、ファイルを開けるときに「マクロを有効にする」にしないと開きません。


●ちゃっちゃと返せ

 私は、若い頃に会社の倒産を経験しました。そのとき、数字はどこまで計算しても1+1は2だ。という数字の冷酷さがイヤと言うほど身にしみましたが、逆に数字にも今回のようなトリックが隠されています。

 預金金利と借金の金利は、世の中がどれだけ高金利時代になったとしても、預金金利よりも借金の金利の方が必ず高いです。
 そのため、どんな時代になろうが、せっせと預金をするぐらいなら、借金の返済をした方がはるかに得なのです。

 もちろん、一定額以上溜まらないと繰り上げ返済出来ませんし、ある程度の緊急資金としての蓄えは必要ですが、それ以外の不必要な預金は必要ありませんね。 さっさと返しましょう。

●86.2万円で、58万円も減らす。
 よく見れば分かりますが、 均等支払いの最初の金利負担は5,698,582円です。でも、89.6万円の繰り上げ返済をしただけで、金利負担は5,117,642円に減り、その差額は実に58万円にもなるのです。

 逆な見方をすれば、元金を9%返せば、金利もほぼ9%分下がるのです。
 ましてや、86.2万円を預けて、15年で58万円も金利を支払ってくれる『安全な!!』金融商品などありません。

 もちろん、1000万円に対する86.2万円なので、比率として大きいです。また、均等との比較なので実態の借り方や支払いとは少し違いますが、

 でも、仕組み上、

 こんな『美味しい方法』他にはありませんね〜。

 どんな場合でも、繰り上げ返済はもっとも有効な方法だと言うことですね。

 私も数字が苦手で、こんな細かい数字を書くのみ見るのもイヤな方です。

 でも、このような方法をしっかり頭にたたき込み、少しでも実践することでローンの重荷を減らしましょう。


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