設計と工事に必要な時間

家をこれから建てようとするとスケジュールが気になりますね。ハウスメーカーであれ、工務店であれ、あるいは建築条件付きの建物であれ、間取りの決まっている分譲住宅や中古住宅以外は、これから間取りを考え、仕様を決め、予算を把握していかなければなりません。

いざ、住宅メーカーに声をかけたときから、どれだけの時間が必要なのでしょうか。
建築条件付きと注文住宅とで少しスケジュールが違いますが、まずは設計作業からスタートです。

Sponsored Link

設計期間とは

設計作業には、基本設計と実施設計という2つの流れがあります。

基本設計とは大まかな意味では、間取りや外観デザインといった大きな骨格を決める作業です。
実施設計とは、そこから具体的に内外装の仕上げ材を決めたり、個々の住宅設備をセレクトしていく作業がそれに当たります。

設計事務所で設計をしてもらう場合は、このようなセオリーとも言うべき作業を進めていきますが、建築条件付きの建物やハウスメーカーでもシリーズもののように、ある程度内外装や住宅設備の仕様が決まっている場合、あるいはこのグレードでお願いしますといった形でスタート場合がほとんどですから、設計事務所に依頼する場合以外は基本設計、実施設計と明確には別れておらず、契約までの一連の期間を設計期間と呼んだ方が良いでしょう。

この時期は間取りの相談をしながら同時に内外装や住宅設備の変更の有無を打ち合わせをおこない、同時に見積もりも提出してもらういわば建物の規模とグレードとデザインとお金のすべてが決められていく最も大事な時期になります。

人によってこの期間のかけ方はいろいろですが、2~3ヶ月程度でしょうか。

申請と工事請負契約

そして、設計作業が一段落すると、つまり間取りや予算がほぼ確定すると、工事の請負契約を行い、建築確認申請の準備に入る場合が多いです。
平成19年の改正基準法で手続きが厳格になって以来、この手続きにも時間が少し長くかかるようになっています。 目安は次の通りでしょう。

  • 2階建て住宅…2~3週間程度
  • 鉄骨造、鉄筋コンクリート増の2階建てや木造3階建て住宅など…1~1.5ヶ月程度

フラット35や財形融資などの手続きもこの期間に一緒に行ってしまいます。
また、申請を行う前に工事の請負契約をする会社がほとんどです。

実施設計-最終確認と工事のための図面作成

建築確認などを出している期間に、最終的な仕上げ材に変更がないかといった確認やあるいは工事のための「基礎伏図」といった図面を書くのもこの時期です。
どちらかというと建築主の方にとっては、最終確認の時期であり、業者にとっては工事のための準備期間とも言えます。

工期の適正期間

建築確認などが下りてくれば着工となりますが、工期には、一般的な目安があります。
2階建ての木造住宅、延べ床面積35坪程度の平均的な住宅では、約4ヶ月程度が目安と言われていますね。

でも実際は次のような工期が多いです。(対象は木造住宅です)

建てるもの工期
建築条件付きの住宅2.5~3ヶ月
プレハブ系住宅同上
木造系のハウスメーカーの注文住宅3~4ヶ月
地場工務店系の注文住宅3.5~4.5ヶ月

圧倒的に早いのは、「建築条件付きの住宅」です。次はプレハブ系ですが、これはもともと構造体の多くが工場生産ですから当然ですね。次は木造系ハウスメーカーの建てる注文住宅、そして、最も長くかかるのが地場工務店系の注文住宅です。

Sponsored Link

ちょこっとCOLUMN

設計の時間のかけ方はひとそれぞれ!

『設計の時間はどの程度が妥当なのですか。』と質問される方がいますが、実はこの期間ほどひとそれぞれのものはありません。
ある方は設計のスタートから着工まで1年以上を費やす人もいれば、すでに間取りもイメージも自分である程度考えていて、1ヶ月程度でさっさと終わってしまう人もいます。

設計の時間に統計上の平均値は出ても、適切な時間はその人次第。
時間がかかりすぎている、考え込みすぎているかなぁ~なんてあまり考えないことですね。

Sponsored Link

構想・計画編の最新記事4件

Sponsored Link