危ない戸建て住宅住まいと法律・タイトル

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安い・早いが信条!

 業者の本音を知る。そうすることで自分の立ち位置を知り、より商談が効果的に無駄なく進むようにし、交渉時のストレスが溜まらないようにする。
 これがこのページのテーマですが、その本音を知る手がかりとして、3つのことを知っておくことがあります。

 まず最初に、他の注文住宅とは完全に違う工事費の支払い条件にあります。注文住宅で家を建てた場合、多くの書籍や情報源などが紹介しているように、契約時に1/3、中間金として上棟後に1/3、完成時に1/3を支払うケースが代表的な支払いの方法の一つとしてよく紹介されています。

 しかし、建築条件付きの場合は、ほぼ例外なく、契約時は100〜200万円程度のいわば手付け金程度の金額を支払い、建物完成時に工事の残額を支払う方法が非常に多いのです。つまり、注文住宅はどちらかというと先払いをする傾向があるのに対して、建築条件付きでは、ほとんどが完成時支払いに近い形を取っているのです。
 もちろん、売り手としては、土地は売買契約として契約し、建物は請負契約として契約しますから、建物の代金については、注文住宅と同じような支払い条件を買い手に求めてもいいのですが、売る側の不動産会社自体が旧来の「建売住宅」の感覚を持っているせいか、このような支払い条件を求めてくる会社がほとんどなのです。
 それは、どういうことを意味するのでしょうか。

 

■早く!!・・工期を短くが信条!

 一つの住宅を建てるのに、注文住宅を専門にしている会社の工期は4ヶ月程度が多く、建築条件付きの建物では2.5ヶ月程度と大きく工期が異なります。
 この工期の大幅な違いは、
1)最初にわずかな頭金しかもらっていないから、早く建てて工事代金を回収したい。
という気持ちの表れでしょう。

 ところが筆者が第三者監理などでそれぞれの現場を完了検査で訪れてみると、どちらかというと後者の工期の短い建築条件付きの建物の方が汚れや傷が少ないのです。
 これは何を意味するかというと
2)早く建てるのはいいが、後でクレームで振り回されては早くやった意味がない
  ましてや、そんなことをしていては利益も出ない。
  そのため早いが手際よく建てていく、というスタイルが業者全体に行き渡っている

と考えられるのです。

 注文住宅でもひどい業者になると、引き渡し日ぎりぎりまでドタバタ仕事をしていたり、汚れ、傷といった手直しをいくつも残している業者に会うことがあります。これは、三度三度のご飯をきっちりもらい(3回程度の均等な支払い条件)、ゆっくり仕事ができる安心感から、逆に緊張感のない現場となってしまったと考えられる現場もあるのです。
 ところが建築条件付きの建物で、最後の最後までだらだらと仕事が残ったという例は非常に少ないのです。それだけ工期内に、あとあとクレームのない建物を引き渡せと言う姿勢が徹底して磨かれていったせいなのでしょう。


3)営業スタンスの違い

 また、注文住宅では、後々までのおつきあいが、次の紹介につながっていくと考えるために、クレームで動くことはかえって、より深く顧客とつながり、次の営業になると考える傾向があります。
 しかし、建築条件付きの建物では、買ってもらったら終わりで、義務としてのアフターサービスはしますが、下でも書いていますが、所詮は、土地を媒介としたつきあいですから、後々のおつきあいを深めたから、次の顧客の紹介につながるわけではありません。
 こういった営業スタンスの違いからも、工期や完成時のできばえ、クレームの考え方が違っているのです。

■価格は、横ならびが信条!

 もう一つ大事なことは、建築条件付きの建物では、売り手の競争相手は注文住宅のように建築会社が相手ではありません。かれらの競争相手は同じ土俵の売り手(不動産会社)なのです。
 また、注文住宅のように建物や仕様に個性を出して「我が社は、高断熱高気密が得意です」「我が社は、自然素材を使うのが得意です」といった差別化のアピールではなく、いかに同業他社の販売価格にあわせるかが勝負なのです。
 建築条件付きでは、高断熱・高気密や自然素材に特徴があるといった仕様の競争はありません。住宅設備に多少の変化、差別化はあっても、あるいは床暖房が付いている。オール電化だ。といった住宅設備に多少のアピール、差別化は行っても、基本的には同業他社に横並びを貫いています。
 それは、建物の価格が40坪の建物で2200万円といった簡単に坪単価がわかる価格表示を常に行っているからですし、そして、もっと大事なポイントは、その物件を選ぶ理由は、その土地の立地性や、土地と建物トータルの販売価格といったものであって、建物の仕様やグレードとは全く違う基準から選べられており、その結果、建物は中庸でよいという、注文住宅とは全く違うセールス理由があるからなのです。

 

■安くが信条!

 そうなると建物の価格は市場の動静で決められてしまいますから、後はどうやって安く建てるかということで、各社しのぎを削ります。それが儲けなのですから。
 そして、その仕組みや特徴を知ることが、建築条件付きの建物を割高ではなく買う方法なのだと言えます。それは大きく2つあげられます。


仕入れの一元化を図る違うメーカーを使うのは割高となる場合がある
 ある会社ではサッシから床材、室内の建具、外壁のサイディング、住宅設備の一部に至るまでトステムという建材設備機器の総合メーカー一社だけで固めている会社がありました。これもコストダウンの一つの方法です。
 そういう方法でコストダウンを計った会社に、「サッシは他社がいい」「キッチンは他社がいい」というオーダーを付けると、結果として割高なものになってしまいます。このあたりは、特に仕入れ先や建材メーカーをそれほど特定していない注文住宅専門の住宅会社と比べれば大きく異なる点です。
 言い換えれば、最初にもらうパンフレットに、キッチンは○○社の○○シリーズと書かれていれば、その商品こそが、その時期にその会社がもっとも安く仕入れることが出来る商品であるも言えるのです。そのために、その会社の標準仕様からはずれる商品を選んでも、仕入れ率が高くなり、かえって割り高となってしまう場合もあります。


慣れないものはしない手間がかかったり不慣れな注文は割高となる場合がある
 注文住宅では、工期があり、支払い条件もどちらかというと業者有利であるということや、出来る限り顧客の注文をかなえてあげることが大事という商売上のスタンスを取っている会社がほとんどです。そのため、いろいろな無理難題や初めて使う建材でも挑戦してみようという気概を持っています。
 しかし、建築条件付きの建物では全く逆で、たとえば数十戸の住宅団地で建物を販売している会社では、いわば大量生産によく似ていますね。出来る限り同じ仕様、同じメーカー同じ建て方である方が間違いが起こる確率が少なくなりますね。
 つまり、今までやってきた方法や仕様、材料と全く違う注文は、躊躇したり、割高な見積もりになったり、出来ませんと断られたりする場合もあるのです。

 このケースで以前、「次世代省エネルギー仕様の建物にしたい」という要望を出したところ、「この地域では、そんなところまで必要ありませんよ」と軽くいなされてしまう、相手にもされない門前払いになるケースが多くありました。これなどは営業マンですら、断熱性能に関するそんな幅広い仕様や知識を持っておらず、平均的な断熱工事でずっとやってきたのだから、現場が経験もしていない、間違いの起こりやすい難しい注文など願い下げだ・・という本音から発した言葉なのです。(注:今は住宅エコポイントの導入で、だい次世代省エネルギーなどを理解することになりましたが・・・)

 このような注文住宅を建てる感覚がありながら、実はそうではない、ある面で大量生産的な感覚で作られている部分を意識し、相手の得意不得意をつかんで話を進めるといいのではないでしょうか。

 なお、すべての建築条件付きの土地・建物を販売しているすべての業者がこうだ、ということではありませんが、中小・零細ほど、どちらかというとこの傾向が強いと言えます。

 次回は、「俺は知らない!?」というタイトルでお届けしますが、設計者と営業マンの特性の知っておこうというお話しです。

  業者の本音を知っておこう 
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