住まいと法律・建物の法律住まいと法律・タイトル

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●建築基準法など
○建物の法律
       
用途地域
道 路
建ぺい率
容積率
道路斜線
北側斜線
日影規制と3階建て住宅

○道路の法律  
私道とは 
私道の権利と義務
ミニ開発の出来る訳


○工事中の損害
 
工事中の損害  
工事中の火災・風水害  
工事中の第三者事故
まとめ

○お隣さんとの関係
 
隣地使用権 209条  
排水の権利義務 214条 
界標設置権 223条  
外壁後退義務 234条 
目隠し請求権 235条

●消費者契約法

基本理念  
契約の取り消し権  
違法な契約条項の無効

●住まいと法律ミニ知識
改正・建築確認制度の概要 
完了検査は受けるべきか?  
無許可でも出来る工事  
あなたも設計者  
建築確認は構造審査を
         していない  
確認申請後の変更は可能か


 

 

 

 


■北側斜線が関係してくる住まい

北側斜線は、都市計画で高度地区が定められている場合は、その影響を受け、それ以外は、建築基準法の影響を受けます。
低層住居専用地域・中高層住居専用地域などの住居系地域は、高度地区や北側斜線など、何らかの規制があると考えて差し支えありません。

まず、役所の窓口で用途地域を調べ、同時に高度地区の指定がないかどうかを調べてください。

フローチャート

■高度地区に指定されている場合

■高度地区は、都市計画によって、用途地域が決められるのと同じように決められています。
■役所の用途地域を調べる窓口に行けば、同時に調べることが出来ます。
■地域によって、高度地区の内容は全て異なります。
 (となりの市でも、その内容が異なっている場合があります)。
 下の例は、兵庫県のある都市の高度地区の規制例です。

高度地区の例

■建築基準法による北側斜線
北側斜線の例高度地区の指定がある場合は、そちらの方が規制がきついため、高度地区の北側斜線をチェックしますが、高度地区の指定のない場合は、建築基準法に定められた北側斜線をチェックする必要があります。
注)上の4つの地域以外は、北側斜線の制限はありません。


■真北を知る。

北という方位には、真北(しんぼく)と磁北(じほく)の2つがあることをまず知ってください。
そして、建築基準法では、真北を用います。

■真北と磁北
地球は、自転をしています。地図で言う北緯○度、東経○度という表現は、その回転軸(地軸)を基準に言っています。
しかし、磁石が北を指す磁北はそれより少しずれています。

なぜ、真北(回転軸)に対しての北を使うかは、もちろんそれが正確に地理上の北であることに違いがありませんが、もう一つ、高層マンションなどの日影規制の影響を調べる場合も、地軸から基づいた正確な太陽高度や方位角などに基づいて行ないます。

それは、北側斜線は、北側の住宅に対し、必要な日照を確保するための太陽の規制でもあるからです。

■白地図を使う
地理上の真北を出すために、建築では役所で市販されている「白地図」−(はくちず)というものを使用します。
この地図では、磁北と真北の両方が出ており、その図面を基に敷地の真北の方位を求めます。

決して、住宅地図や道路地図で北の方位を求めてはいけません。
下の図は、ある都市の実際の「白地図」です。
縮尺はどの市町村も1/2500で統一されています。
また、改訂は数年に1回のため、住宅地図や道路地図のように新しい道路や建物が毎年毎に入るものではありません。
左側が実際の縮尺です。画面解像度のためかすれていますが、右側はわかりやすくするために拡大しています。
白地図
私たちのような設計を業とするものは、「白地図」を敷地の案内図に利用したり、真北を求めるなどのため、役所から購入しますが、普通の人が北側斜線のチェックのためだけに用いる場合は、役所の窓口に理由を言って、真北だけを写し取ったらいかがでしょうか。そのとき、「白地図」の真北の見方を解説してもらえばいいでしょう。
   注)購入すれば、1枚1,000〜1,500円程度

■自分の敷地に当てはめる。
自分の敷地の真北を求める方法は、敷地の前の道路の線を基準として、そこから敷地に真北を移します。

真北だ、磁北だ。と難しく言う割には最後は手作業です。
大規模開発の数千、数万平方メートルというものであれば、長い道路を基準にほぼ正確に移すことが出来ますが、住宅のような小さい敷地は、転写時に多少の誤差は出ているかもしれません。

ただ、確認申請時の北側斜線のチェックは、役所もこの「白地図」の方位に基づいてチェックしますので、この地図を使用するのです。
配置例


■北側斜線の基本

北側斜線は、北側に面する敷地境界全体が対象です。

■北側斜線は、敷地全体にかかる
たとえば、左図の様な敷地の北側斜線の取り方は下図のようになります。

中央の図のように、北側斜線は、北側の敷地境界全体がかかっています。
かかる角度は、あくまで真北に対してです。
そのため、北側斜線のLの長さは、真北に対しての長さを取ります。

右図のように敷地の境界と直角ではないので注意してください。

     北側斜線の基本

■高さは、自分の敷地が基準
北側斜線は、建物の高さの規制です。
その高さは、自分の敷地から計ります。

*建物の接地部分に高低差がある場合は、平均地盤を計算しますが、ここでは割愛しています。
高さ
   


■北側斜線のボーナス制度(緩和規定)

次のように条件の場合には、ボーナス制度(緩和規定)が適用されます。

■北側に道路がある場合は、道路の反対側から北側斜線が始まる。
北側が道路の場合は、道路の反対側から北側斜線が始まります。
幅員8m以上の広い道路の場合には、北側斜線がほとんど影響して来ない場合もあります。
道路緩和
注意 1.道路斜線の方が影響してくる場合があるため、注意が必要。
2.北側斜線は、真北に沿っての規制だが、道路斜線は、道路に直角にかかります。

■北側の敷地が自分の敷地より1m以上高い場合

北側の隣地が自分の敷地より1m以上高い場合は、北側斜線計算上の自分の敷地の高さを上げることが出来ます。


計算式(単位=m)
敷地の高さ=(高低差−1)/2

相手との高低差が2.0mの場合、(2−1)/2=0.5となり、今の自分の地盤より50cm高いところを北側斜線の地盤面とすることが出来ます。
注)高低差1m未満であれば、緩和は受けられません。

高低差緩和

右図のように、相手の地盤が低い場合は、北側斜線を計る地盤の高さは、自分の今の地盤のままです。

■北側に河川や線路がある場合
北側に河川や線路がある場合は、その幅の1/2から北側斜線が始められます。

注)広い空き地だからといって、公園や広場は緩和制度は該当しません。
あくまで、水路・河川・線路だけです。
河川・線路敷き緩和
■例
■建物の高さ
建物の高さ右図は一般的な住宅の高さの例です。全ての住宅が同じ高さでは建てませんが、一般的な目安として使用してください。
ハウスメーカーの場合は、自社でそれぞれの高さを決めています。特に鉄骨・PC・ALC系のハウスメーカーの高さは変更することが出来ません。
   
■よくある例
■切り妻屋根は要注意 ■よくある例
北側斜線の厳しい地域で切り妻を採用すると、右図のように、屋根部分がカットされてしまう場合がよくあります。 ハウスメーカーのパンフレットの説明でもよく見かけるものですが、北側斜線によっては、建物の屋根を低くして、天井も下げることによって、北側斜線をクリアさせている例があります。
切り妻屋根 事例
■日影規制に注意

第1種低層住居専用地域や第2種低層住居専用地域では、軒高が7mを越える建物や3階建て住宅には、日影規制がかかってきます。

どちらかというと、日影規制の方が規制が厳しいため、軒高7mをこえる建物、あるいは3階建て住宅を検討する場合は、北側斜線よりも日影規制のチェックが重要です。

軒高とは、右図のように
地盤面から、一番上の梁の高さをいいます。

軒高図
 

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