住まいと法律・法律ミニ知識住まいと法律・タイトル

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○建物の法律
       
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道 路
建ぺい率
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道路斜線
北側斜線
日影規制と3階建て住宅

○道路の法律  
私道とは 
私道の権利と義務
ミニ開発の出来る訳


○工事中の損害
 
工事中の損害  
工事中の火災・風水害  
工事中の第三者事故
まとめ

○お隣さんとの関係
 
隣地使用権 209条  
排水の権利義務 214条 
界標設置権 223条  
外壁後退義務 234条 
目隠し請求権 235条

●消費者契約法

基本理念  
契約の取り消し権  
違法な契約条項の無効

●住まいと法律ミニ知識
改正・建築確認制度の概要 
完了検査は受けるべきか?  
無許可でも出来る工事  
あなたも設計者  
建築確認は構造審査を
         していない  
確認申請後の変更は可能か


 

 

 

 
建築確認後の変更は可能か


 確認申請が通った後で、あるいは着工後に窓の位置を変えたり、大きくしたりといった変更をしたい。と思われる方がいます。
 そして、サポートサービスを受けられている方の中には、変更出来ないと言われた、と言ってこられる方がいます。
 このページでは、確認申請後の変更がどこまで可能なのか。あるいは出来ないのかを説明しておきましょう。


 

 



 まず最初に言えることは、確認申請を提出した後での変更には、建物の規模や階数、用途を大きく変える事は出来ませんが、工程や検査などに支障のない範囲では、建物の床面積を変える、窓の位置や大きさを変える、間取りを変えるといったことは可能なのです。


・手続きは軽微な変更届(12条報告)と
 
計画変更の確認申請
 そして、変更をした内容によって2つの手続きが用意されています。
 一つは【計画変更】という確認申請の提出とほぼ同程度の労力を必要とする手続きで、図面などを審査する必要があるような変更に求められ、もう一つは、【軽微な変更届(別称、12条報告)といって、変更された時点あるいは完成時に提出すればよく、法的に審査する必要のない範囲の変更があっ時の手続きの2つに分けられています。
 下の表に代表的な変更例を記載していますが、間取りを変えても、少し部屋を追加して建物の面積が変わっても、窓の位置や大きさを変えても構わないが、変更の内容次第で、どちらかの手続きをしてください。ということなのです。
 つまり、確認申請を出した後は、一切変更など出来ない。という説明は真っ赤なウソ。いつでも工程や検査の支障のない範囲変更は可能なのです。  
注:確認申請の図面から変更された場合は、どちらかの手続きが必ず必要です。



代表的な変更内容と手続きの方法
>代表的な変更内容 軽微な変更届 >計画変更の確認申請
高さの変更 高さが減少する場合 高さが高くなる場合
延床面積の変更 床面積が減る場合 床面積が増加する場合
壁の変更 間仕切り壁の変更 左記以外(2階建てでは無し)
屋根、外壁、防火戸などの変更 同等又はランクアップする場合 左記以外
窓やドアの位置や大きさの変更 窓やドアが大きくなる 防、準防火地域での変更
天井高の変更 天井高2.1m以下にならない場合 >天井高が2.1mを下回る場合
手続きの労力や手間 届出表紙を記載し、変更された図面を提出する程度 手続きは、確認申請の提出と同程度の労力が必要(審査される)
手続きの時期 変更時点又は完成時にまとめて 変更箇所の着手前

■なぜ出来ないと説明するのか。
1.知らない
 このような手続きは、マンションなどの大規模で複雑な建物なら、完成までに変更が生じ、結構多いものなのですが、戸建て住宅では早々あるものではありません。
 そのため、営業マンも、経験の浅い設計者も、ましてやこういった手続きに疎い現場監督であれば、こういう手続きをすれば変更が可能だ。ということすら知らないケースがあります。

2.建築主に教えない
 上のように、本当にそういう手続きがあることすら知らない、というケースもありますが、このような手続きで変更が可能だということは知っているが、『出来ない』という口実をつけて、建築主に知らせない。あるいは変更を考えさせない、という場合もあります。
 むしろ、後者の理由で、「確認申請後の変更は出来ません」という言っている場合の方が多いでしょう。
 その理由は、右側で説明しています。


3.変更は当然、有料ですよ
 変更は、前ページでも書いているように、工程や検査などの支障のない範囲で可能です。
 しかし、どちらの手続きをするにしても手続きをする以上、無料では出来ません。また、工程の早い建売、分譲系住宅などでは、窓の大きさを変えようと思ったが、すでに発注している。といった事さえ考えられますから、変更は即断即決さが必要になりますし、手続きのための追加費用を負担する決断も必要ですよ。
注:手続きに要する費用、変更内容や2つの手続きによって大きく変わるため、一概には言えません。



・意識の差
 コラムCABINでも書いていますが、注文住宅専門の会社と建売、分譲を中心に建てている会社では自ずと意識の差が生じています。
 注文住宅専門の会社は、建築主の声に耳を傾けようという姿勢ですが、建売、分譲系が中心の会社では、いくらフリープラン、間取り自由と宣伝しても根底には、建売住宅を建てているという意識が残っています。
 その意識の差が、説明や対応の差となって現れます。


・支払いと工期とコストの違い

 また、この対応や説明の差は、支払い条件や工期、工事費とも密接な関係があります。

■支払い条件の違い
 通常、注文住宅での支払いは、着工時1/3、上棟時1/3、完成時1/3といった工事の進行事に支払っていく慣習が強いです。
 しかし、建売、分譲住宅では、着工時には、せいぜい100〜200万円の着手金だけを支払い、残金はすべて建物完成時になっているケースが非常に多いです。
 その理由は、実は建築主の人に有利に取りはからっているのではなく、着手金を多く取ると供託金として一部を納めなければならないため、それをいやがって着手金が少ないケースが非常に多いのです。
■工期の違い
 そして工期も、注文住宅であれば、木造2階建てで4ヶ月程度が標準的な工期ですが、建売、分譲系では2.5ヶ月程度が標準です。
 つまり、お金を最後にもらう分だけ、工期は短くなるように努力しているのです。
■工事費の違い
 さらに建物の工事費では、注文住宅の平均的な坪単価は、実は建売、分譲住宅よりもやや高くなる傾向があります。建売、分譲系住宅手は、売り主が坪単価を決めている変わりに標準仕様も決められている場合がほとんどです。

 つまり、建売、分譲住宅では、支払い面、工期面、コスト面で注文住宅とは大きく異なり、極めて合理的なシステムで、ローコスト化を計っていると同時に、決定した建物は、さっさと工事を進め、さっさと建てて、さっさと回収するのがセオリーなのです。
 この辺りは、ゆっくりと顧客の要求を聞きながら設計を進め、まぁ、壁紙などは建物が上棟してからゆっくりと決めてください。というのんびりペースの注文住宅とは全く違います。

 この差が、 「確認申請後の変更は出来ません」という言葉につながっているのです。


■まとめ
1.基本的にどんな変更でも可能。
2.それには2つの手続きがある。
3.しかし、工程に支障がない変更でないと出来ない
4.注文住宅と建売、分譲住宅では、作業ペースや背景が違うため、対応も異なる場合が多い
5.変更するなら、即断即決。手続費用(申請費用)も負担する必要がある


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