業者選びと契約−失敗しない工事契約書のカンどころ住まいと法律・タイトル

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各業界の利益調べ(2007)
HM別、坪単価の傾向

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精一杯の値引きです

 今まで延々続けてきた「見積もり」の話をずっとご覧になられた人には分かると思いますが、工事の見積もりには、比較出来るものが何もありません。

 あらゆる値引きの最後の決めゼリフである「精一杯の値引きです」と言う言葉には、いろいろな比較の結果ではなく、あくまでも「自社の利益を勘案すれば・・精一杯の値引きです」というだけの話なのです。

 言い方を変えれば、世間のいろいろなものと比較して「精一杯の値引きをした」という相対的、客観的な話ではなく、自分たちの尺度と比較して安くしたという主観的な話なのです。

 でも、往々にしてこの言葉を「世間全般と比較した」話と錯覚してしまう場合がよくあります。

 これは決して、一生懸命に値段を下げようとがんばっている建築会社の人達やその行為を非難しているのでもなければ、そういってくる営業マン達を揶揄しているのではありません。

 マンションや分譲住宅など、誰から見ても価格が明確なもの以外は、その値段というものは、どこまで行っても、言い方は悪いですが、『自分を尺度とした高い、安い』でしかないのです。

 たとえば、建築条件付きの建物で床暖房を追加した。あるいは注文住宅で床暖房を見積もりに加えた。でも、それは、一社から見積もりをとるような建築条件付きなどはなおさらですが、比較のしようのないものなのです。

 そのために、「精一杯の値引きです」といったとき、
 それは、「何と比較して、精一杯の値引き」なのですか、というと、相手は答えることが出来ません。なぜなら、世間に広く床暖房の最安値など、どこを捜しても分からないからですね。

 工務店であれ、ハウスメーカーであれ、その多くは相手の心理を巧みに突いてくることがあります。
 もちろん、それが悪いのではなく、それが相手の商売なのですが、改めて、冷静に考えてみると、価格が広くオープンになっているものでない限り、その高い、安いは、実は、それぞれの心の尺度の中にあるのです。

     

 そういう曖昧さが見積もりにはあり、曖昧さがあるからこそ、「精一杯の値引きです」という心理戦が展開されるのだ、と考えればいいかも知れませんね。

 そして、注文住宅などでは、必ずしも最安値の業者が決まるとは限りません。価格は安くても、見積書や説明に不安を覚えれば、多くの人は二の足を踏みます。

 逆に建築条件付きのように競争相手がない、あるいは注文住宅でも紹介の業者で一社しか相手にしていないようなときは、建築会社も価格よりも心理戦を重視し、場合によっては「精一杯の値引きです」を本当にギリギリの値段と錯覚させてしまうテクニックを使うかも知れません。

 つまり、見積もりを見る。業者を決めるという事は、価格だけで計れない心理戦が展開され、あなたのその時の心理が大きく作用しているのです。

 でもはっきり言いましょう。
 こういうやりとりが苦手な人もいっぱいいます。そういうときは開き直って「私は駆け引きは嫌いだ」と最初に宣言しておくと後が楽ですよ。

 また、知らず知らずにこういった心理戦に引き込まれている自分がいることも知っておきましょう。

 そして、ポーカーゲームが得意な人は、見積もりを楽しみましょう。でも、相手は百戦錬磨の達人ですから、生兵法はあなたの有利には展開しないかも知れませんね。

 

  値引きのツボ
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