わかってくれないと嘆く会社

分かってくれないと嘆く会社
少し意味深な言葉ですが、時々見受けます。

断熱材の施工について、どの程度まで神経質に考えればいいのだろうか。」といった質問やあるいは、
内部結露が心配ですが、気密シートをしないとダメですか」といったご質問をいただくことがあります。

ちょうどご質問をいただいた方は、ある高断熱高気密の住宅を売りとする地元工務店の方と折衝中だったのですが、私が上のご質問の例として、

きれいに張れる部分もあれば、それが出来ない部分もありますよ。あまり神経質に考えるより、断熱材の無い部分が無いようにすることが大事ですよ』といった返事を返したところ、それが折衝中の工務店に聞こえたらしく、

我が社は、そんな変な工事はしていない。どうしてそれを分かってくれないんだ』というような答えが返ってきたそうです。

私としては過度な厳密さが建築主と工務店の双方に出来ることを避けようと、上のような事を言ったのですが、工務店側の受け止め方は、そうではなく、『自社は、一生懸命厳密な高断熱工事を目標としてがんばっているのに、世間では雑な工事でも良いのだという感じでしかないのか。情けない。どうして自分たちのしていることを認めてくれないのだ』というニュアンスの返事だったのです。

このような反応をする会社は意外と多いのです。
それもどちらかというと高断熱・高気密でがんばっている会社にそういう傾向があります。

確かに世の中を見渡せば、街の小さな住宅会社であれば、写真A以外の雑な工事が行われていることはよくあります。

そういうものも見られた上で、今、多くの会社が行われている断熱工事はいいかげんだなぁ~という感想を抱き、自分たちはもっとキッチリしなければ・・と思っているのだと思いますが、気持ちは分かっても、そこまで悲観的にうけとめなくてもいいのになぁ。

お客様。世間ではこんな工事も多いようですが、私たちの工事はAのようなきれいな工事を目指しているんですよ。とさらっと思えば良いんですけどねぇ。どうして認めてもらっていないと思ってしまうのでしょうか??

実はね!!!

基準というものも、試験もそうですが、ある平均値を基準としている場合がほとんどですね。

つまり、よく考えるとその基準というのは、多数決なんです。数が多い方が基準になるという論理ですね。グローバルスタンダードなんて言ったところで、要は数が多い方の基準で行え・・と言っているに過ぎませんね。

昔の人は良いことを言っています。
多勢に無勢。長いものには巻かれろ。なんてまさにグローバルスタンダードのお話しですね。

そんな話はさておき、

だから、いい加減な断熱施工でも通ると、そしてその数が多いとそれが基準になってしまう。最高の断熱施工技術を駆使しても、だれからも評価されない。そういうむなしさなのでしょうか?

思い入れが強いと、受け止め方も違う。。。そして、スタンダードって何なの。。。というお話でした。

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