断熱、結露、シックハウス-断熱と暖房住まいと法律・タイトル

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●気温についての大きな誤解
過去90年。顕著な気温上昇
熱帯夜の今後
太陽をなめるんじゃねぇぞ
田舎はなぜ涼しい
夏なのに床暖房と
     ファンヒーター

新旧住宅−涼しさ対決
体感気温は足して二で割れ

●断熱を考える前に
断熱って意外と新しい
マンション居住者は要注意
断熱計画と相性
プランと断熱効果
次世代省エネもビンきり
V地域トリックに騙されるな
基礎断熱の弱点
屋根断熱vs天井断熱

●断熱の基礎知識
断熱の基準と記号
断熱の方法と場所
断熱材料とその性能・コスト

●断熱と暖房
断熱の基礎知識
断熱性能の変遷と比較
断熱の効果と注意点
断熱化の効果とコスト
暖房豆知識
テストに挑戦

●省エネの知恵
パーゴラを作ろう
簡単オーニングを作ろう

カーテンの仕切りで快適に
暑さを半減!カーテン・テク
必殺!カーテン技法


●遮熱材ってどういうもの
遮熱材とは
遮熱材の勘違い
遮熱材のミニ実験

●エアコンの配置と工事、使い方
エアコン配置の鉄則
大きな部屋のエアコン台数
室外機とショートサーキット
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エアコンスリーブは後か先か
筋交いの切断事故
人が快適さを感じる仕組み
エアコンを頻繁に止めるな
こもった熱は大きな輻射熱源
湿度を制す!

●断熱ミニ知識
発泡ウレタン断熱の盲点
遮熱塗料ってどうなの?
Q値を上げる秘密は窓にあり
暑さに負けない家
次世代省エネなのに!?
  【トレードオフに要注意】
自分で出来る断熱リフォーム
マンションと戸建の違い
吸気口から寒い風が入る
上手なエアコンの使い方
3階建て住宅の断熱計画
ペアガラスは結露しない?
望ましい浴室断熱


 

 

 

 今でこそ、断熱をすることは当たり前になっていますが、断熱の歴史は非常に浅く、実は1979年に公庫仕様書に「断熱」の記載が初めて書かれて断熱材を設けることに対する奨励が始まり、実際に公庫融資で「断熱」が具体的に義務づけられたのは1989年に過ぎないのです。
 今からわずかに20年ほど前に過ぎません。
 言い換えれば、戦後の半分の期間は断熱を全くしていない住宅なのです。

断熱を進めた理由

 では、どうして断熱が必要になってきたかというと、下の図のように1973年の第一次石油ショックと、1979年の第二次石油ショックにより、先進国は石油自体が無尽蔵ではないことを思い知りました。
 そして、これも時を同じくして、1970年代に世帯普及率7%程度だったエアコンも、1980年代には40%に迫る普及率となり、快適な生活家電の普及が促進されます。

 さらに同じ頃、1970年代に地球温暖化の問題が提起されます。

 これらのことから、資源は有効に活用しなければならない、「省エネ」を推進しなければ、将来大変なことになるということで、住宅で言えば、「断熱」を考え始めるようになります。
 そして、1980年に初めて「省エネ法」が制定されました。その流れを組むのが、今の次世代省エネルギー基準を作っている現在の「省エネ法」で、これも資源の有効活用を目的とした法律です。

 さらに1980年代には、エアコンの普及率は増すまず増加し、1990年代には60%を超える普及率になっていきます。当然に「断熱」をした方がエアコンは良く効くのですから、さらに断熱化に拍車がかかります。つまりは、地球規模の資源供給問題=価格問題、地球温暖化、快適な暮らしを求める声などが絡み合って、断熱の促進が進んでいったのです。

気づかなかった断熱の副作用
 しかしその副作用として、といううよりも「断熱化」を進めたゆえに、その盲点として「内部結露」などの問題が新たに浮かび上がります。 いわば「新薬」は良く効くので飛びついたものの、思わぬ「副作用」が見つかったとというところです。これがいわゆるナミダタケ事件で、1980年、北海道で新築3年目の住宅の床下にナミダタケが発生し、床が腐り落ちるという事件が発生しました。被害は道内に拡がり、マスコミでも大きく取り上げられました。

 この解決には、断熱材を厚くするだけではダメで、「建物の気密化」をしないと「内部結露」が防げないということがわかってきました。
 しばらく住宅業界は、これらの内部結露と悪戦苦闘を続けながら、これらをほぼ克服して現在の次世代省エネルギー仕様という基準が作られます。

 

    

 では年代別に見ていきましょう。

1979年に「断熱」という言葉が使われ始める

 高度成長期なんていう言葉すら白々しい、今は昔。
 そんな時代は、断熱なんてありませんでした。
 断熱などせずに、せっせせっせと家を建てていた時代です。
 そして、その頃に「石油ショック」という大変な事態が起こり、当時で言う住宅金融公庫の仕様書に、やっと「断熱」と言う言葉が載ります。
 それが1979年です。

1889年に公庫融資で建てる住宅に「断熱」義務化
 それから10年。噂で聞いたあの「バブル期」という時代になって、やっと、公庫融資を受ける住宅に、断熱が義務化されました。
1889年です。
 そして、それからすぐですが、1992年に公庫の断熱の割増融資制度ができ、この前後から、住宅にも「断熱を入れることが必要な時代」になっていきました。
あしかけ20年

 すぐ前のフレーズで、「断熱を入れることが必要な時代」と書きましたが、実は、当時はまだまだその程度の認識だったんですね。
 「どうも断熱しないと公庫融資をしてくれないらしい」という程度の認識です。
 建築主の方も、「断熱をしなくっちゃ・・」なんて意識はありません。
 工務店だって、「断熱を入れないとダメみたい〜」という程度の認識ですから、当時建てられた家は、断熱はしているけれども、中途半端に入っていたり、壁と天井は入っているのに、「床なんて入らないだろう」と勝手に省いたりしていた時代です。

 そうこうしていくうちに、地球温暖化や京都議定書などの環境問題から、「省エネ」という言葉が日常語になり出し、「断熱」という言葉も比較的使われるようになったんですね。

 そして最近の「住宅エコポイント」などのおかげでやっと、「住宅には断熱をするのが当たり前」の時代になったのです。
つまり、断熱を初めて、たかだか20年程度の歴史しかないんですねぇ。

 でも20年もあれば時代も歴史は大きく変わります。 「省エネ」と「断熱」は、今年以降のの大きなキーワードになっていくでしょうね・・。

かわいらしかった昔の電気代

 普段何気なく使っている電気も、東日本大震災や原発事故で本当は危ういものであることに気がつきました。でも、普段使っている電気は、それほどふんだんに使ってはない。いつもの使い方だ・・・と思っていたのですが、1967年の電気使用量を見てびっくり。

 電気の使用量が違うのは当然としても、その使い方の平坦なこと。

 1967年とは、今から46年前。 ちょうど高度成長の真っ盛り、いざなぎ景気(1965-1970)のど真ん中の年ですが、新三種の神器と言われたカラーテレビ、クーラー、自動車がブームになり始めた時期です。
 でも、今ほど一気に、加速度的に広がっていくような時代ではありませんから、まだまだ、白黒テレビ、冷蔵庫、洗濯機が全盛の頃だったのでしょう。エアコンなどありません。レトロ調の昭和のよき時代・・・なんてものも、今の時代に少し流行っていますが、懐かしいと言うよりも、これを見ると何も無かった時代のようです。

 1985年は、夏と冬で電気代が上がっています。エアコンの普及でしょう。
 2004年が、1985年よりも増えているのは、暖房便器や小型家電、食洗機など電気をつかう日用家電が飛躍的に増えたためです。家電製品の省エネ化よりも、電気を使う家電製品の浸透の方がはるかに大きいのです。

 昔はなんとかわいらしい電気の使い方。
 昔の人が見たら、びっくりするような今の電気の使い方。
 時代変われば、なんとやら・・・・。

      


  断熱を考える前に  
2012.10 「間取り図で見分ける買っていい家と悪い家」 を出版しました。住宅の購入や契約のための121のチェックポイントが網羅されています。
このホームページやサポートサービスのマニュアルにも載っていない部分もありますので、ぜひご活用ください

2011.6 「断熱」の本を出版しました。
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