体感気温は足して二で割れ

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体感温度の公式

都会の交差点では、太陽にいつも照らされている道路の温度は50℃。自分の周囲の人は衣服が熱を持つので熱気むんむん、体温よりも高い38℃。だから、ついつい「近くに来んなよ!」なんて思ってしまいますね。それに気温が31℃であれば、足して二で割ると、あなたの体感温度は・・
「気温31℃+周囲の温度45℃/2=38℃」

交差点に立つあなたの体感温度は、38℃前後にもなり、人の体温より高いのです。

それはどうしてかというと、人の体感温度は、「人が快適さを感じる仕組み」で説明していますが、下の式のように、気温+周囲の物の表面温度を足して二で割ったものなのです。周囲のものの表面温度とは、言い換えるとものが発する温度で、輻射熱とも言います。

また、少し前のページの「田舎はなぜ涼しい」というテーマで書いたページで、外気温が31℃前後の時、芝生や木陰の土、あるいは下草のある土の温度は、ほぼ外気温に応じて変化し、アスファルト舗装は、日中50℃前後にまで達すると書きました。

つまり、同じ気温でも、周囲のものが発する温度が異なるので、感じる体感温度は大きく変わるのです。

上の例では、道路に使われているアスファルトの温度を50℃として、人の衣服の温度を40℃と仮定しています。だから、炎天下に人が近寄ると暑く感じるんですね。

注:人がつける衣服の温度は、繊維によって異なりますが、炎天下を10分も歩いていると、白い色の服でも体温近くまで服の温度が上昇し、黒い服だと38℃以上になっている場合もあります。だから炎天下に人が近寄ると暑いんですね。それはその人の体温ではなく、体温を上回る服の熱気のなせる技です。

気温で考えるな。足して二で割れ

だから木陰では、たとえ外気温が31℃でも、周囲の土地の温度は外気温と同等程度かそれよりも低いので、体感温度は気温と同じかそれ以下です。

反対に都市では、気温がたとえ31℃でも、道路のアスファルトの温度や太陽に照らされた建物外癖の温度は、「太陽を舐めるんじゃねぇぞ」で調べていますが、太陽が当たる面は45℃前後にも達するので、、道路の舗装面の温度も加味すれば、体感温度は、実に30数度にもなってしまいます。

同様に、真夏の行楽は水辺か森林浴が涼しいですね。
森林浴は、木陰の周囲は太陽もあまり当たらず、周囲の温度は気温と同じ程度か、もっとも低いでしょう。そうすると、体感温度は気温よりも低くなります。

水浴びも海水浴を含めて夏の行楽の定番ですが、川の水も、海水も、気温よりはるかに低く、体感温度は「(気温+水の温度)/2」ですから、気温よりもはるかに下がります。

もっとも、海水浴の浜辺のひなたぼっこが快適なのは、一種のサウナ効果でしょうか。砂の温度は40℃近くに達することもありますから、ひなたぼっこと水浴びを交互にしないと暑くてたまりませんね。
つまり、これらは自然と遊ぶことが出来ますが、反対に舗装が多い遊園地などでは、冷房の効いた屋内でないとなかなか快適とは言えません。

このような事からも、人は無意識に体感温度を計算しながら生活しているようです。

別に言い方をすれば、
体感温度は、周囲のものが発する温度によって、気温より暑く感じたり、気温より低く感じたりしています

温度を知るに便利な放射温度計

体感温度は、気温だけでなく、周囲のものの温度も関係すると説明しましたが、その時、周囲のものの温度を測るのに便利なのが「放射温度計」です。普段の日常生活に使うことはありませんが、せいぜい2~3000円もあれば買える代物なので、好奇心旺盛であればいたって便利な代物です。
そこまでしなくても、「ものに手をかざす」だけでも、そのものの発する温度を感じることが出来ますよ。
そして、「暑い物には近づくな!」でしょうか。

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