内部結露が心配

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コマーシャルで伝わらない部分

インターネット情報などから「内部結露」を心配される人がいますね。

内部結露をわかりにくくしている原因に、コマーシャルや宣伝文句のフレーズだけを信じやすい現代人の性質があります。

外壁側に高い透湿抵抗のある結露に強い材料を使っても、外壁通気工法が絶対だと信じたり、防湿シートが無ければ内部結露が発生してしまうと考えたり、あるいは寒冷地で内部結露が問題になっても、あたかもそれをすべての地域だと勘違いしてしまう。

防湿気密シートのメーカーはその効用を高らかに謳い、外壁通気工法を採用した会社はその効果を宣伝し、これらのフレーズは、消費者の惑わされやすい心理を巧みにつかみ、物事をわかりにくくさせるひとつの原因になっています。

そして、 公庫仕様書や断熱材メーカーは平らで何も障害物が無い部分の施工方法だけを強調し、建物で必ず生じる障害部分をどう施工するのかの指針は何も示していません。

でも、実際の工事現場はそんなに簡単に防湿工事ができるほど単調な間取りやデザインの家ばかりではありません。また、工事なのですから、工事のうまいヘタも出てきます。
結露とは、実は人間が快適な生活を望んだときから、人間と結露の戦いは始まっているのです。自然界の結露は朝露と言われるような露の現象しかありません。

「内部結露は怖いよ」という広告のフレーズだけを信じ、自然や現実を見ず、その原理を理解せずに不安がっているのは賢い消費者ではありませんよ

なぜ内部結露が起きるのか

内部結露を心配する前に、内部結露がどうして起こるのかを知らなければ問題を正しく理解したことにはなりません。

結露というのは、冷やされた物体に暖かい空気が触れ、その空気に含まれた水蒸気が水滴となって表れる現象です。そして、そのほとんどは、柱や合板、石膏ボードという材料の表面温度が低下することによって起きています。
簡単な事例では、冷蔵庫で冷やしていたビールを暖かい所にだすと、ビールの廻りの空気が、冷たく冷えたビール瓶に冷やされて、その廻りの空気中の水分が結露する現象と同じです。

結露は人の生活するところに必ず存在しています。

結露が起こるのは空気中に水分が含まれている(水蒸気)からですし、人が暖房をしたり、調理をしたり、生活をするだけで湿気は空気中に排出されています。
そして、 水蒸気は空気の中に含まれており、空気という見えないものが相手であり、なかなかわかりにくい現象ですが、いたずらに不安がることのないようにしたいものです。

この章では、
結露が起こる理屈。
それを防ぐセオリー。
そんなにセオリー通りに行かない工事の現実。
刻々と変化する自然環境。

これらを一つ一つみていくと、実は内部結露は一つの注意点を守れば、そんなに心配する必要のない自然現象だと言うことに気がつきます。

慌てず急がず、じっくりと各ページを読み解いてください。

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