住まいの材料と工事−外壁材住まいと法律・タイトル

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断熱、結露ミニ知識−望ましい浴室断熱

■断熱区画を考える
 断熱材は連続して張って初めて断熱効果を期待できます。浴室廻りは一般的には右図Aのように浴室の外壁側に張る方法と、極めてまれですが、浴室の室内側に張る図Bの2つの方法があります。


■床下から外気流入の遮断
 断熱施工そのものは、Aの方法でも、Bの方法でも良いのですが、実はもっとも忘れられているのが基礎パッキンからの外気の流入です。
 浴室以外の部屋では、外壁にも床下にも断熱材を設けますが、浴室の下には床下断熱を設けることはユニットバスの構造上できません。そのため、浴室の壁には上記のA、Bいずれかの方法で断熱材が入れられますが、床下が基礎パッキンなどの床下換気によってツウツウとなり、その隙間から冬の冷たい外気、夏の暑い外気がどんどん室内の軸組内に入っていきます。


■3つの対策
 そのため、これらの外気を遮断するためには、(1)基礎パッキンなどの隙間を発泡ウレタンなどの断熱材で塞ぐ。(2)点検用の床下開口も発泡スチロール系の断熱材で塞ぐ。そして、公庫などが推奨しているのが(3)の床下断熱の代わりとなる基礎断熱です。
注:発泡ウレタンはカセットボンベタイプの形状をした簡易タイプが市販されていますから、誰でも簡単に吹きつけすることができます





写真は、マウスを写真にのせれば、別ウインドで開きます。


■事前確認を
 断熱材を入れるのが今や常識ですが、断熱施工自体は法令で定められているものではなく、あくまでも建築主の任意事項です。(下に続く)


 「望ましい浴室断熱」を建築会社にお願いしようとすると、それを了解して行ってくれる会社と、「浴室廻りは湿気があるので、そんなことは出来ません」と返事をする2通りの対応にわかれます。
 時には「シロアリ保証が効かない」とまで変な返事をする会社もあります。


■浴室廻りは湿気があるので塞がない

 「望ましい浴室断熱」の施工を断る会社のほとんどで、「浴室廻りは湿気があるので、塞がない」という返事が異口同音に返ってきますが、本当にそうでしょうか。
 実は、誰でも知っている、誰でもうなずかざるを得ない事実があります。
 それは、マンションの浴室です。
 マンションも戸建て住宅も、まず例外なくユニットバスが使われています。
 かといって使われているユニットバスはマンション用、戸建て用と別れているわけではありません。
 ただ、排水の取り出しと建物の高さの関係があって、マンション用と戸建て用はそれぞれ多少の違いが有り、流用することは出来ませんが、それ以外は全く同じです。
 では、マンションの浴室廻りの壁内は、いつも湿気で溢れているのでしょうか。もしそうであれば、浴室廻りの壁内や天井裏、床下は湿気で結露だらけですし、その湿気は当然壁内や天井や床下を伝わって他の部屋にも影響を与えるはずですが、マンションの風呂の廻りは湿気て大変だ・・なんて言う話は聞いたことがありませんね。
 また、浴室の換気扇も戸建て住宅と全く同じ天井にしかついていません。しかもマンションの浴室の多くは、戸建て住宅のように換気出来る窓もありませんよ。
 つまり、ユニットバスから、周囲に湿気が流れ出る、ということはあり得ないことなのです。

 全く同じ性能のユニットバスを使っているマンションを思い起こせば、「浴室廻りは湿気があるので」という説明は、全く根拠がないことになるはずです。



■体感の差
 もう一つ、この方法を推奨している最大の理由は、筆者の自宅で、浴室廻りを塞いだ場合と塞がない場合の浴槽内の水温の変化を観察してみると、明らかに浴室廻りを塞いだ時の方が、塞がない時よりも水温が冷めるまでの時間が永く、冬季で約1〜1.5時間以上の違いがあったのです。
(筆者の地域はW地域です)
 普通、冬季にお風呂を沸かした後で、1時間も放置すれば何らかの追い炊きを必要とするほど浴槽内の水温が下がってしまいますが、 浴室廻りを塞いだ場合、ほとんど追い炊きの必要がないほど水温の低下が少なかったという実験事実があったからなのです。(これは、断熱化と言うよりも、気密化によって冷たい外気が遮断され、ユニットバスに冷気が伝わらなかった効果の方が大きいと考えられます。)
 つまり、基礎パッキンを発泡ウレタンで塞ぎ、点検口を断熱材で塞ぐという空気を入れない方法を取るだけでも、断熱効果は非常に大きいのです。(発泡ウレタンの簡易ボンベは携帯コンロのガスボンベと同程度の大きさで、、大きなホームセンター等で売られています)


■断熱すべき部位
 下の図は、断熱について多少なりとも勉強をした人にとっては、必ず見ることのある図ですが、ここに断熱をすべき場所の略意が図示されています。
 見落としがちな部分に、その他の土間の外周部という部分がありますが、これらが、玄関や浴室の土間床に該当し、省エネルギー仕様の断熱レベルでは、TからV地域は断熱工事を必要とし、W地域の省エネルギーレベルでは、断熱工事は不要とされています。
 しかし、 次世代省エネルギー仕様のレベルの断熱材をする場合は、すべての地域で必要となっています。
 確かに次世代省エネルギー仕様以外は特に行う必要にない工事ですが、上記の筆者の実験のように、空気を遮断するだけで断熱効果は非常に高いのです。


 



■空気を遮断して結露しないのか。
 では、空気を遮断して浴室廻りは結露などが生じないのか。という疑問を持たれる方も多いですが、これもPOINT-1同様に、そもそもユニットバスがあるからといって浴室内の湿気た空気が漏れるなどと言うことはありません。
 さらに大事なことは、次世代省エネルギー仕様の断熱工事であれば、玄関も浴室廻りのも基礎部分はすべて基礎断熱を行い、かつ、気密パッキンで塞ぐ工事が行われているのです。
 もし、浴室廻りの空気を遮断したら結露する、という理屈が成り立つとすると、実は次世代省エネルギー仕様で建てられた建物はすべて、浴室廻りが結露しているのだ。。という馬鹿げた話になってしまうのです。
 しかし、そんな話は聞いたことがありません。
 このことからも、浴室廻りの空気を遮断したから、結露などが生じやすい、というのは根拠も実態も無い話ということになります。

注:浴室部分の床下を気密化しても、浴室の壁下地などは、他の部屋からの空気が流通しているため、全くの気密空間ではありません。


■効果的な施工方法。
 中京を地盤とした中堅デベロッパーに、「サンヨーハウジング名古屋」という会社がありますが、ここでも2006年の秋から、この浴室断熱が採用されていますが、この会社の方法は極めて合理的です。
 図のように、浴室と洗面所を一つの断熱区画として基礎の立ち上がりで囲み、その廻りを断熱し、いざというときの点検口も、キッチンなどに設けている床下収納庫とは別に洗面所に設けています。
 つまり、2箇所に点検口を設けることで、キッチンから長い床下をはいずり回り、封鎖した断熱材を壊して浴室の配管を点検する必要もなく、極めて容易に、浴室と洗面所、さらにキッチン廻りといった水回りの集中している箇所ををすぐに点検することが出来ます。
 大げさな工事のようですが、費用は、洗面所の床下点検口の費用数千円と、基礎断熱用の発泡スチロール系断熱材が2枚。そして、発泡ウレタンの簡易ボンベと後は手間だけですから、せいぜい2.3万円までの費用なのです。
結局
「建物が湿気る」あるいは「シロアリ保証が効かない」などのいう説明も、
1)マンションのユニットバスを見ればわかるように、ユニットバスから外に湿気などはでてゆかない。
さらに、
2) 次世代省エネルギー仕様の建物では、浴室廻りの基礎断熱、気密化工事は常識である。
という2点から、これらは全く根拠のない説明なのです。

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