カビ、結露を防ぐ-戸建住宅の結露対策

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戸建て住宅の結露の傾向

マンションに比べ、戸建て住宅は個々のケースによってその発生要因が大きく異なります。

1.建物の建っている条件や間取りによって、結露の起こる場所は個々に違っている。
2.住宅密集地では、風が通りにくく、日照も短く、結露の発生しやすい条件を備えている。
3.外壁、屋根の全てを外気にさらしているが、意外と思われる場所で結露が発生したりする。

住宅密集地は換気扇をつける。

住宅密集地の北向きの部屋は、隣の建物との隙間もなく、風を部屋に入れることは出来ません。
よどんだ空気は部屋の水蒸気の滞留を招き、結果として結露やカビの発生原因となってきます。
空気は内部と外部の温度の差か風を利用しないと自然に換気しません。
それを補うのには、換気扇しかありません

納戸の換気計画

納戸やウォークインクローゼットといった部屋もドアに付けるガラリだけでは、全く換気をしていません。
ドアガラリだけの場合、他の部屋の水蒸気を納戸やウォークインクローゼットにどんどん入れ続けます。そしてあまり使わないそれらの部屋は水蒸気の滞留を招き、結露やカビの発生源となってしまいます。
換気の基本は入るところと出るところの2カ所を設けること
たとえ30cm程度の窓や外部からのガラリがあるだけで、空気の流れは大きく変わります。

2つ目の窓か換気扇をつけよう。

マンションに比べ戸建て住宅は換気設備をうまく考えればはるかに簡単に湿気を制御出来ます。

風の通り道を考える。

それぞれの部屋には、2つの窓を設ける、1つの窓と換気扇を併用する
窓は一つでも窓からドア、ドアから廊下の窓へと風の通り道をしっかり考えて配置すればかなりの割合で結露やカビの発生を防げます。

マンションと共通

マンションの結露対策で書かれた内容も、戸建て住宅においても同じです。

1.水蒸気が発生するものは、換気を併用する。
2.押入・クローゼットの空気を入れ換える。
3.換気扇は常に廻しておく。
4.冬の石油・ガスストーブと加湿器は大敵。

いつも日影となる部屋は要注意

2階建ての1階などで、隣の建物の関係でほとんど日照のないところに納戸や押入、あるいは洗面・浴室などがある場合は他の部屋よりはるかに低い室温になっています。
他の部屋で使った水蒸気や湿気た空気がそのままになっていると、露点以下の状態になったとき結露を発生させます。
また、結露までいかなくても常に湿気が高く、カビ・ダニの温床となっている可能性があります。

床下はいつも乾燥させておく。

温度28度、湿度80%の梅雨時の外気条件の場合の床下はどうなっているでしょうか。
18度程度が結露を起こす限界です。(露点)
床下の土は通常それよりも低く、密集地などの日照のない場所ではもっと低いかもしれません。
その土に接した空気は冷やされ結露が起こります。
その繰り返しが常にジメジメした湿気を持った床下となり、1階の床に断熱材が入っていないものだったら、床板の見えないところでカビが発生しているかもしれません。

床下換気口を設ける。

地盤を0.01mmのポリエチレン製のシートで湿気を遮断する。
あるいは60cm以上の防湿用のコンクリートを打つ。
などのことが、住宅金融公庫の高耐久性仕様に書かれています。

昔の古い民家や今でも残っている古い神社や寺院の床下は、人がしゃがんで入れるほどの空間をとっています。床下に空気を流し、湿気させない。先人の知恵を現代的な施工方法になおしたものが上の公庫の仕様なのです。

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