カビ、結露を防ぐ-結露、カビ、ダニはお友達

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結露・カビ・ダニはお友達。

結露とカビ・ダニとは、密接な関係を持っています。
一般にカビ・ダニ等は、室温20~30度、あるいは湿度60~80%が最もその生育に適した温湿度条件だといわれています。
結露の発生する前の状態が続くとカビ・ダニの発生を促していきます。

人間は、ある部屋の温度と湿度をエアコン・ストーブ・加湿器あるいは除湿器などを使って制御することが出来ます。 しかし、住宅の部屋全てを制御するには多大な費用がかるため出来ません。

また、温度・湿度を制御する時間もその電気代、燃料代を考えるため、ごくわずかな時間でしかありません。
もし24時間、温度と湿度を制御できれば、理論的には結露・カビ・ダニの発生は相当少なくすることが出来ます。
ではどうやって、エアコンなどの機器を使わずその発生を押さえることが出来るのでしょうか。

温度・湿度計を持つ

人間は体感的に湿度70%を越えると蒸し暑さを感じますが、それ以下だと湿度40%でも60%でもあまり明確にその差を自覚することは出来ません。
また、冬の80%の湿度もそれほど不快には感じません。

敵を見ずして対策も建てられないように温度・湿度計を持つことは今の状態を知る大事な条件です。
その部屋の温度や湿度を常に把握しておくことが、結露対策の第一歩です。

3,000円程度の市販の温湿度計の精度はあまり良くありません。
同じ製品でも多少の誤差を持っていますが、相対的な目安をつかむだけですから高価な物は必要ありません。安い物でも十分です。

湿度を制する。

温度を制御する事は季節変化を考えれば難しいものです。
しかし、結露・カビ・ダニに共通している湿度を制御することはある程度可能です。
常に湿度を低く押さえるようにすれば、人間も快適であると同時に結露・カビ・ダニも発生しにくくなります。
そのための条件は何でしょうか。

1.湿度とは水蒸気の量

前ページで説明したように、湿度とは空気中の水蒸気(水分)の量の割合です。
湿度を制するとは、空気を制する。 水蒸気を制すると読みかえてみましょう。
そして、空気と水蒸気の基本的な性質を理解しておきましょう。

2.空気の性質

空気は温度が高くなるほど上に行く性質があります
室温で考えれば、一つの部屋の温度は常に下が低く、天井に高いほど高くなる性質があります。
2階建て住宅は床下、1階、2階、屋根裏の順で高くなっています。
南向きと北向きの部屋では、日照の関係でその室温も変化しています。
冷房・暖房時の室温も床面は低く、天井面は高い温度になっています。

温度が低いほど空気中に含まれる水蒸気の量が少なくなると言う温度と飽和水蒸気の点から言えば、2階よりは1階、南の部屋よりは北向きの部屋の方が温度が低くなる分、湿気が高くなることになり、結露・カビ・ダニは発生しやすくなります。

3.水蒸気の性質

水をある器に入れれば水平になるように、水蒸気も一定になろうとする性質を持っています。
ある部屋で発生した水蒸気はドアの隙間などを通って他の部屋にも流れていき、全体として一定になろうとする性格があります。

水蒸気が平準化すると言うことは、いかに水蒸気を早く外に逃がすかということです。
換気している部屋の水蒸気は外に放出されますが、押入など一度拡散された水蒸気が部屋ごと締め切っているとその部屋の水蒸気は残ったままになってしまいます。

おさらい

原因現象
●空気が水を含まれなくなると結露は発生する。
●温度が低いほど、空気に含まれる水分の量は少なくなる。
これが室温の低い北側の部屋に結露・カビ・ダニが発生しやすい原因。
うまく換気をしないと冬の暖房を止めた後の結露が発生する原因です。
●空気を制するとは、
部屋の隅々まで空気が流れるような換気を考えること。
締め切った押入、納戸に結露やカビが発生しやすい原因です。
●水蒸気を制するとは、
発生した水蒸気を早く外に出すこと。
換気をせずに、洗濯物を室内に干したり、石油ストーブ・加湿器を使うと結露が発生しやすくなります。
●空気と水蒸気を制するとカビ・ダニの育成も押さえられる。
結露まで至らなくても、カビ・ダニの格好の育成条件を与えることになってしまいます。
(カビ・ダニはこれ以外にこまめな掃除も必要です)
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