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衝撃の未来−20年でパイは半減していた。 2008.08
衝撃の未来!といっても、皆さん方の事ではありません。
でも、皆さん方にとっても大変身近な業界のお話しです。
いや、一時的に身近になる業界と言うべきでしょう。
少し前、
野村総研が、2015年の建設投資は2008年の15%減になると予測しました。
建設不況と言われて久しいですが、業界関係者からすれば、この話は、
『本当の事を言うなよ!やっばりか〜』というのが本音でしょう。
あるいは、ゴア元副大統領風に言えば『不都合な真実、聞きたくない真実』とでも言うべきでしょうか。
バブル崩壊後、ここ数年間、緩やかな景気拡大局面であると言われつつ、デフレ経済のおかげで景気が良いという実感はついに味わえないまま、先月、政府と日銀は景気拡大の終息を確認しました。つまり、景気後退局面・不況に入った・・ということですが、これも実感無き成長でしたからこりもピンと来ませんね。
そのバブル期から今までの、全建設業投資額は右の図の通りです。
この図は、政府の土木系公共投資も、ビルやマンション、病院といった民間投資、個人の住宅建設などなど、そして土木も建築もすべてあわせた建設費の総額です。
そして、この図で気づくことは、わずか20年で市場のパイ、つまり建設投資=業界売上高は、半分に激減するということです。(1995年を起点、2015年まで)
これほどまでに市場規模が激減した基幹業界はほかにあったのでしょうか。
リストラやチョットした経営合理化策など小手先の経営改善では不可能で、半分の業者が市場から退場しなければ改善されないほどの市場規模の縮小です。
よく経済ドキュメンタリー番組などで、『地方が悲鳴を上げている・・』といったニュアンスの報道がされることがありますが、文字通り真綿で首を絞められているようなじわじわと、しかし確実な売上高の減少です。
そういうときにさらに輪をかけて、原油や資源高騰の煽りで建築資材も高騰しています。マンション不況が始まっています。
バブル崩壊以降、建設業界に明るい話題は多くありません。
霞がかかり、よく見えなかった進路もようやく見え始めれば、そこには衝撃の未来が待ちかまえているのでしょうか。
戦後の高度成長の波に乗り、バブルでしこたま儲けて浮かれたこの業界もいまや構造的不況業界となっています。
この業界の中でも比較的順調である住宅業界ですら、少子高齢化・人口減少の大きな大きなうねりは確実にこの業界をも襲います。
定年を迎える人が自宅のリフォームはしても、建て替えや新築の家なんか持ちませんよねぇ。バブル期以降に生まれた、長期低迷期しか知らない若い人は将来が不安で長いローンを支払ってまで家を買うのでしょうか。最近の調査では、若い人の貯蓄率が増えているそうです。
そうは言っても、家を建て、家を買う人はこの業界のお世話にならざるを得ません。
あなたが一時、お世話にならなければならない業界には、新しい発想で成長を遂げているお腹が比較的一杯の会社と、旧態依然とした経営でお腹がベコベコの会社という、見た目では決して分からない会社の格差が広がりはじめているでしょう。
そういう業界の背景もチョットは頭の片隅に入れて、営業マンのセールストークを聞くことも決して悪いことではないですよ。
「あんたの会社。10年先どうなっているの・・・」
なお、この野村総研の予測には、もう一つあって、住宅の着工数の減少も見込まれています。
それによると、2007年の住宅着工戸数は約106万戸だったようです。これは、建築確認の法改正で申請が停滞したためで、前年比17%減だったそうです。つまり、通年なら127万戸程度です。ところが、2011−2015年の平均着工戸数は約90万戸。70%近い減少になるという予測があります。
これを読まれている「家を建てよう。買おう」という方は全く関係のない予測でも、建てる側、売る側からすれば、これも市場のパイが大きく減少する死活問題の予想なのですね。
あ・・な・・た・・・を巡る争奪戦は、ますます加熱するのです。
「見つけた客は逃さな〜い!!」ってね。
関連コラム「住宅は全建築業の6割を支える(工事金額ベース)」
このような時代を見据えてかどうか分かりませんが、大手ハウスメーカーは1戸1億円以上の豪邸の受注に乗りだし、片やネット販売で超ローコスト受注を模索するなど、減り続けるパイを巡って業界はテンヤワンヤですよ。
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