建築主が起こすトラブル

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建築主が起こすトラブル

あるとき、次のようなご相談をいただきました。

「基礎のアンカーボルトが、この会社の基準値より5mm外に出ているものが数本ある」
「アンカーボルトの出が、この会社に基準よりも上に出ているものが1本ある」
どうしたらいいのでしょうか。

というご相談だったのですが、実はこの方、電話でのご相談は2回目です。
とある建築条件付きの業者の建物で、
「となりの基礎はきれいのに、ウチの基礎は汚い。」
「となりの基礎には雨が入ってもすぐに抜けるのに、ウチの基礎は全く抜けない」
といった、要は、となりの工事と比較して自分ちの工事がいい加減な工事に感じたから、今回のアンカーボルトも不信を感じてしまいます。

でも、よくあるんですね~。

この手の誤解!!!

公的基準はなく、自ら作った品質基準

そもそも土台のアンカーボルトの位置関係を明記した公的な基準はありません。
この会社はそれでも自社の品質基準として自ら基準を作っていました。

そうすると、そもそもアンカーボルトに施工基準を設けている会社自体が、『優良会社』にすべき会社なのです。そして、この会社の基準はブラスマイナス15mmだそうなのですが、それを図にすると下のようになります。
ブラスマイナス15mmとは、土台の幅の1/3程度に収まっていますし、5mmずれたと言っても、土台の端にはまだまだ余裕があります。

アンカーボルトの高さも、下の図のように2X4工法の場合は、埋込ナットを使う場合が多いのですが、アンカーボルトは、ピッタリなら勿論良いのですが、土台よりも上がっていようが、あとでカットすれば済む話で、むしろ処置に困るのがアンカーボルトが短くなってしまった場合です。
この場合は、土台を削るしか方法がありませんから、基準値よりも上に出ているのは、むしろ、安全側で良いことなのです。

でも、この方はダメだと誤解した
その理由は、基準値を絶対値と誤解しているからなのです。血圧を例に取るとすぐにわかるのですが、血圧の正常値は140/90以下です。
でも、この数値にも、正常値高め(120~12/80~84)という微妙な境界があります。
それ以上は高血圧となり、数値によって高血圧の軽度、中度・重症と分かれますですが、だからといって、数値がある境界を越えたから、直ちに症状が激変するわけではありませんね。
軽度高血圧などは、食事療法と運動療法を医師から進められ、それでも患者は手を抜くかもしれませんね。(軽度だから、まだ大丈夫だ~と)この方は、『基準値は絶対値』と思い込んでしまったから、「大変だ。相談しなくては・・」と思ったのでしょう。「アンカーボルトに基準値を設定していること自体が優れた会社。そして、アンカーボルトが基準値から5mm程度ずれているのは、いわば正常値の高めなので、何も心配する必要は無い・・」と説明したのですが、わかってもらえたのでしょうか。多いですよ。基準値の誤解!!!そして、説明ヘタな現場監督の説明が不安をさらに不安がらせます。
「チェックしましたが、大丈夫でした」
「え~。あんたの基準値より超えているのに!!!」まぁ。誤解がトラブルを生み、誤解が不安を生むのです。
相手がなにを誤解しているのかわからない業者と、
自分が誤解しているのもわからない注文者と、
相変わらずトラブルの種は尽きません。こんな誤解がトラブルを生むのです。

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