ネット情報と経験の違い

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会社倒産・私の倒産劇

臆病な自分と決別しよう
・恋は盲目、あばたもえくぼ

 

・・・・ポジション・トーク・・・・
  人は自分の立場でものを言う

ポジショントーク。
 この言葉は、私は経済評論家である渡邉 哲也さんの「渡邉哲也のポジショントーク未来予測法 「経済の先行き」「世の中の動向」がなぜこれほど明確にわかるのか」という本で知ったのですが、もともとは金融の和製英語らしいですね。
 大きな意味は、「だれもがみな己が利益のために語る。すべての言説はポジショントークである。」・・とか。

 でもこのポジショントーク。
 実は住まいの現場でもよく使われます。
 そして、そのことを知らずに困惑していることが、実は多いのです。
 そんな例を少し拾ってみたいと思います。


ケース1:対応が遅い!!(小さな工務店)
 ある日。ある方から建物が沈下しているが相手の対応が遅い。どうしたらよいだろうか・・という相談を受けました。
 地元の小さな工務店で建ててもらったのだが、建物が傾いているようだから計測して欲しい、といってもなかなか動いてくれません。だいぶん経ったころ計測に来てくれたのですが、結果は思わしくなく、6/1000以上の傾きとなっていました。どうしてくれるのか・・という話を振っても、「当社は地盤調査もして、地盤改良も行っているから、当社に責任は無い」となかなか次の話に応じてくれない・・という相談でした。

 要は、対応が遅く、沈下に対しても責任を持とうとしない。
 どうしたら良いだろうか、というご相談でした。

 相手がそうするには、かならずその裏にそうするだけの理由があります。

★私が言った返事は次の通りです。
 「対応が遅く、責任を持とうとしない。地元の小さな工務店という部分がポイントなのですが、そういう会社は次の2つの理由が考えられます。
 一つは、もともと「いわゆる誠意のない人」であったから、その本音の部分でいい加減な態度を取っている。つまり、仕事を取るまでは口八丁と人当たりも良いが、仕事が終われば振り向きもしないし、ましてやマイナスになるようなことには、死んでもクビを突っ込まないタイプです。

 もう一つは、会社がうまくいっていない。要は仕事が少なかったり、芳しくない。
 そういうときは、このご相談のような話はマイナスでしかありません。対応したから、沈下を直したから売上に貢献するはずも無く、むしろ吐きだしです。
 会社がしんどいのに、経理上マイナスになる話など、動きたくも無いし、修理費用など出したくないのが本音ですね。」
 そういう話を相談された方にすると、「たぶん、後者の方ですね」という返事が返ってきました。

★私の直感が正しいかどうかはわかりません。
 でも、人の行動には必ず理由(わけ)があります。
  この本当の動機、理由を考えてみることで、案外「どうしてなんだろう」と悩むことは無くなり、対応策が見えてくることもあるんですね。


ケース2:安い費用しかもらっていないのだ!!(建築条件付きの設計者)
  たとえば建築条件付きの土地で建築士にブランをお願いしている。
 しかし、なかなかプランを提案してこないし、こちらの考えたとおりにしか図面を書いてこない
 よく話を聞くとその設計者は売り主の会社の人ではなく、売り主の不動産屋は小さな会社なので、設計作業は外部の建築士事務所に委託している。よくあるケースです。

 その設計者は「こんな間取りでどうでしょうか」「あなたの要望を考えると、こんなブランはいかがですか」とは言ってくれません。こちらが提案した間取りをトレースしているようなプランしか提案してくれません。

 これもその設計者の行動の目的(理由、わけ)は簡単です。
 「一生懸命時間をかけて提案するだけのお金を売り主からもらっていない

 もちろん買主から見ると設計料の支払いはありません。この手の土地売買では、設計者はプラン提案から確認申請まで含めて1件いくらの設計契約です。設計者からすれば、余分な手間を掛ければ掛けるほど赤字になります。

 これも住まいに見るポジショントークとして考えれば、相手の設計者の動きが鈍いのは、「自分のポジションを考えれば、下手に手間暇を掛けたくない」という本音が、行動を鈍くしているのです。


ケース3:虎の威を借りた営業マン(大手系ハウスメーカー営業マン)
 あるとき、近郊のAさんが「第三者監理をお願いしたい」と訪ねてこられました。
 私は、相手の了承も必要なので、「相手とも打合せをしてください。」といったところ、これまた近郊に視点のある相手の会社の営業マンが尋ねてきて、「この人、契約約款の説明をして欲しいというんですよ。クレーマーになりかねませんね」と言ってきたのです。

 この営業マン、ある大手ハウスメーカー(大手2社では無く、その下のクラス)の50歳代の営業マンなのですが、その言葉を聞いて唖然としつつ、その人の顔をマジマジと見てしましました。

 確かに契約約款は普段見慣れない言葉が細かい書かれています。しかし、約款の内容自体は各社横並びなのでどの会社も同じですから、特に問題の無い内容なのです。

 まぁ、その営業マンにすれば、第三者監理に入ってもらうのはかまわないから、挨拶がてらのぞいた・・といったところでの雑談のつもりだったようなのですが、同時に同業者なので、「契約約款の説明を求めるなどクレーマーですよね」という同意を求めたかったようです。

 この営業マン。結局、その人との請負契約は断ったようで、Aさんが「断られました」と報告されましたが、その子細はさすがに説明しませんでした。

★さて、どうしてこの営業マンは、ただ契約約款の説明をして欲しいというだけで「クレーマー」と考えてしまったのでしょうか。
 その理由は簡単です。
 この営業マンは「大手の一角にいるハウスメーカー○○○○」という「ブランド名」だけで仕事をしていたんですね。だから、約款に何が書かれているかの理解もしていませんでした。
 つまり、自分が契約している契約約款の理解もせずに契約書に押印を求め、その説明すら出来ないブランド力にあぐらを書いているだけの能なし50才代の営業マンだったのです。

タイトル通り、「虎の威を借りた営業マン」だったのですね。


ケース4:弊社を信用してください。(不動産系営業マン)
 重〜い意味を軽〜く言う人たちがいます。
 何かトラブルがあったときの説明とか、契約を躊躇しているときに、背中を押すような場面でよく発せられる言葉です。
 横で聞いていると、案外、不動産系出身者の営業マンが使う場合が多いですねぇ。
 簡単に言うと、建売住宅や建築条件付き住宅などの営業マンです。
 信用ってとっても重い意味なのですが、彼らはいとも簡単に「弊社を信用してください」「私たちを信用してください」などと言います。

 「う〜ん。少し信用できないから躊躇しているのに・・」と言うことなど相手にはわかりません(通じません)。

★どうして彼らはこのような言葉を言うのか。
 それは、説明すべき「深い知識」が無いので、「信用して」というしか以外に言葉を持っていない場合がほとんどなんですね。
 「これこれだから問題ありませんよ」「これこれだから、どうぞご安心を」
そんな具体的に説明できる知識が無いので、とにかく「信用して」と言うしか無い。
 それがこういう言葉を発する営業マンの素の姿なんですね。
 だから、この手の言葉を聞いたら、「底の浅〜いレベルの営業マン」と値踏みしておれば、まず間違いありません。

 傾向としては、知識不足の営業マン以外にも、人から「信用していただいていないんですか」と問いただされると、多くの人が尻込みすることを知っているあこぎな営業マンに多いですね。そして、あこぎな営業マンが比較的多いのが不動産系の営業マンですね。
注:ここで言う不動産系とは、不動産売買や仲介を長くしてきて、建売や建築条件付き販売を含む住宅の営業に転職したような営業マンたちのことです。


ケース5:「大丈夫です。問題ありません」は、知識不足、自信のなさの表れ(工事現場)
 「弊社を信用してください」
 似たような状態が工事現場でもよく耳にします。
 建築主が、この状態はどうなんでしょうか・・と疑問を呈しても「大丈夫です。問題ありません」と返す現場監督がいます。

 「いゃ〜。あの〜。問題がありそうだから聞いているんです・・」と言ってしまいそうですが、聞いている建築主も深い知識がないので、「これが問題なのだ」とは言えませんから、そう言われてしまうと返す言葉がありません。

 あるいは、「大丈夫。問題ないという言葉だけでは信用できないから聞いているのです」といってしまうと「あなたを信用していない」となってしまうので、疑問を口の中に戻してしまいがちです。
このような「大丈夫です。問題ありません」といった言葉しか返らない現場監督は、自信のなさの表れと言えるでしょうね。

 あるいは知識そのもののうわべだけしかわかっていないので、説明できないのです。
説明できないから、「大丈夫です。問題ありません」という返事しか返せないのです。

 「大丈夫です。問題ありません」なんていつた類の返事が返ってくれば、例外なく、自信のなさ、知識不足といった自分の弱点を隠すためのポジショントークと考えて間違いありませんね。

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